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黒Side
「俺、嫌なんだよ…。もうこれ以上傷付く康二は見たくない…。思い出さなくていいじゃん…」
「おいふっか!」
「だって!思い出したらどうすんだよ!康二がっ…康二だけが苦しむんだぞっ!」
自分が原因で岩本くんとふっかさんが揉めているのを
黙って見ているしか出来ない自分が情けなくて情けなくて…
何も言えずに見ていると…
「ふっかさんやめて。照くんは悪くないやん…。悪いのは全部俺やから…」
震える声で康二が止めた。
本当に悪いのは俺なのに…
何も知らずに自分が悪いと言い続ける康二に悲しくなった
「ちげぇよ!」
「だってあの日、収録だったのに何で外に行ったん俺。仕事放り出してる証拠やん。それで事故に遭って記憶なくして…最低やん…」
「それくらい嫌なことがあったんだよお前には…。お前は中途半端なことで仕事投げ出すような奴じゃねぇよ…」
「でもっ…!」
―チュッ
「えっ…」
そんな康二の言葉を否定し続けたふっかさんが
ついに康二にキスをしたのを見て
怒りが抑えられない…
「…うるせぇよ。」
「なっ、ふっかさ…えっ…?」
「また自分のせいだとか言ってみろよ?口塞ぐからな」
「あっ……へ……?」
康二は俺のなのに…
ふっかさんにキスをされて
真っ赤になっている康二を見ていると
頭がおかしくなりそうで。
ただただ手のひらに爪がめり込むくらい拳を握り締めて、
ふっかさんを睨み付けて我慢をするのがやっとだった…
「ちゅーした…照くん…ふっかさんがちゅーした…!///」
「ふはっ(笑)お前真っ赤」
「だって!///」
康二と俺が付き合っていることを知っていながら、
照れる康二を見て笑顔を浮かべるメンバーに苛立ちが隠せなくて…。
「ふざけんな…っ」
―バタンッ
その場にいられなくなって乱暴に楽屋から飛び出した。
「くそっ…」
じんわりと滲む涙を乱暴に拭って、
こうなる前の康二との幸せな時間を思い出す…
また好きって言ってほしい…
俺にしか見せない表情で、
俺だけを見て、
俺だけの名前を呼んで。
俺だけにキスして、
俺だけを抱き締めて、
俺だけを抱いてほしい…
そう考えてやっと、
自分のしでかしたことの大きさに気付く…
「俺、最低だ…」
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真夏野スピカ(プロフ) - なさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - ともぴーさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 真夏野スピカさん» そうなんですね!更新楽しみにしてます。 (2020年12月13日 20時) (レス) id: 67c533f73c (このIDを非表示/違反報告)
ともぴー(プロフ) - そうでしたか!更新楽しみに待ってます。 (2020年12月13日 19時) (レス) id: e72f97e6fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真夏野スピカ | 作成日時:2020年11月10日 22時