３Ｂ × ＡＢ = ？【ab受け短編集】 (ページ5)

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abside

「送っちゃった……」

メールの画面を見て思わず声が漏れる。

そこには「すきです。」という自分で送った文章が表示されている。

俺はいつからかふっかに恋をしていた。

最年長だけどふざけたり笑わしてくれたり、そして俺たちを支えてくれて不安な時は寄り添ってくれる。そんなふっかがずっと大好きだった。

絶対叶わない恋だと分かっていても、好きという気持ちは止められない。

そしてついに今日好きと伝えてしまった。

メールだけど…。

ふっかならもし俺に好意がなくても軽蔑なんてしないだろうし今まで通り接してくれると分かっていても俺の臆病な性格が出てしまってこんな朝早くに送ってしまった。

見ているはずはないが、何だか急に不安になってきて、6時になったらメールを送信取り消ししようと決めた時。

(……！？ウソ…)

俺が送った文章に既読がついた

うそうそうそうそ、どうしよう、なんで起きてんの！？

バクバクと五月蝿い心臓と震える手、自分で送ったのにどうしてこんなに焦ってるんだろう。

声が出ないように口を手で抑えながら、ふっかからの返信を待つ。

深澤ごめん。返信遅くなった

あぁ、良かった断られたのかと思った……

「ごめん」という一言にこんなにも不安になるなんて生まれてきて初めてだ。

いや、でもこれから断られるのかもしれない。また心臓が五月蝿く鳴り始める。

深澤会いたい

たった四文字

「ごめん」でも「ありがとう」でもない四文字

「会いたい」

さっきまでうるさかった心臓は逆に落ち着きこの四文字の意味を知ろうと脳がフル回転している。

会いたいってなに？会って話しをするってこと？

俺の選択肢に無かった言葉に動揺して頭はパンク寸前。

深澤いや、いいや。今からそっち行くから

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