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Aちゃんの気持ちを弄んでしまったことには、少しの罪悪感もあったけど、それよりも俺のエゴを優先してしまった。
それは謝った方がいいと思った。
だから、二人が上手くいくようにアシストをしてあげたし、少しばかりAちゃんのことを好きになっていたのは本当。
いや、嘘か？
「タバコはチャラな」
「え？そりゃねぇわ」
「話が違う」
「でも結果、よかったでしょ？」
ふふって意地悪に笑えば、翔ちゃんは「くだらねぇな」と言って顔を顰めた。
ミナミを好きだと見破られたのは予想外。
まあ、そこまで翔ちゃんもバカじゃないのは分かっていた。
「好きって言われたんでしょ？」
「は？」
「俺のおかげよ？それ」
「ああ、ムカつくなあんた」
「タバコ、ワンカートン」
「一箱で許せ」
「ケチ(笑)」
二人が幸せそうでムカつくのは内緒。
それは俺の蒔いた種のせいだけど。
「やっぱ奪っちゃおっかなあ〜」
「大野先輩、マジで俺に殴られたいんすか？そうですよね？殴ってもいいっすよね？」
「冗談だってもう(笑)」
「一発殴らせろ」
「翔ちゃんホントに怖いやめて(笑)」
俺の真意は煙と一緒にぼやかせた。
〈 喫煙所は嘘とウソで染まる 〉−END−
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作者名：妃紀
| 作成日時：2018年2月25日 15時
