*006 健side ページ9
長野「准一?先生のことよしくんだなんて言っちゃ駄目でしょ、すみません先生」
その人はとても穏やかな目で岡田を見てから井ノ原くんに向き直った
え。岡田の知り合い?ってことはもしかしてこれがオネェのひろし!?
その男性は礼儀正しく背筋をピンッと張って井ノ原くんに会釈した。
その人が顔をあげるとそれはなんと言うかさっき見間違えたことを忘れるくらい優しい朱色の光が出てきそうなまなざしだった
オネェ…じゃないか。オネェじゃないな、なんか、岡田の言ってたことわかった気がする。お母さんか(笑)岡田らしいよ。
ふふっ
思わず笑みがこぼれた
岡田「ひろしなぁ、よしくんがよしくんでええっていってくれてんねん」
井ノ原「え、あ、ひろしさん、あ、岡田くんのお父っお兄さんですか」
井ノ原くんの方をまっすぐ見ながらその人はふわりと笑った
長野「ああ、そんなもんです。長野博と言います。いつも岡田がお世話になってます。」
そのしなやかな指先を岡田の腰回りに添えると優しく腰を曲げて頭を下げた。
え。まって
長野って名字違うじゃん、親戚か従兄弟なのかな。
その長野と名乗る人物から眼を離せないでいるとガラッと少し強めに開かれたドアの先に坂本先生がいた。
こっちに素早く向き直ってギョロっとした眼光を飛ばしては足早に近づいてきた。
怖い。
井ノ原「あ!坂本先生、どうしたんですか?」
血相を変えて入ってきた坂本先生は怖くて岡田の保護者的なの“ナガノサン“に掴み掛かっていた。
坂本「おいっ長野!おめぇ来るんだったら連絡しろよな、つぅー、さっきそこでお前がこの教室入っていくのみて、びっくりしたじゃねぇか、まさか、お前んとこの居候って高校生じゃ無いだろうな」
勢いよく引っ張ると小声で「ちょっと来い」といって下を向いたまま向こうに連れていってしまった
井ノ原くんは驚いたようすで固まっていて
岡田は今の光景に慌てたのか長野さんとか言う人についていこうとしたみたいだったけど、その長野さんにとても柔らかく頭をくしゃって、やられて立ち止まった。
俺は何が起きたんだか解らずにボケッとしたままだった。
固まっていた井ノ原くんが我に返ったらしく岡田の肩をもつと
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作者名:みりん | 作成日時:2016年8月27日 9時