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-Episode11：結婚の挨拶-
8月になり、暑さが増してきた日々
さすがに暑い中でテラスでお茶をするのは危険なため、クーラーが効いた部屋でゆったりと過ごす沙耶と和田
沙耶「今日も、外は暑いみたいですね」
和田「そうだね。涼しい部屋で過ごすのが、最適だね」
沙耶「また、優希さんとお出かけしたいです」
和田「本当？それなら、また予定を合わせよう。今度はどこに行きたい？」
沙耶「んー…。夏ですし、花火大会とか…」
和田「あぁ、いいかもね。大きな花火大会がある日に、出掛けてみる？」
沙耶「…本当にいいんですか？」
和田「もちろん。いつも言ってるだろ？沙耶が行きたい場所に行くって」
デートは基本的に、沙耶が行きたい場所が優先される
沙耶が「本当に行きたい場所」でのデートは、真斗が相手ではなかなか叶えてもらえなかった
互いに学生だったということで制限もあったという理由もあるが、沙耶は遠慮していた部分もあった
でも、和田が相手なら叶えてもらえる
和田は沙耶の願いを叶えて、沙耶が幸せにしているだけで充分だからだ
沙耶「ありがとうございます。花火大会の日程、調べてみますね」
和田「それなら、こっちで調べるよ。なぁ、浩大」
浩大「はいはい…」
タブレット端末で、近日行われる花火大会を検索する
すると、検索結果を見て浩大は顔をしかめる
浩大「……マジか」
和田「ん？」
浩大「一番近い地域で行われる花火大会は、8/14だ。でも、この日は…」
和田「あぁ…マジか」
日付を聞いて、和田も表情が暗くなる
沙耶「どうかしたんですか？」
和田「実は、この日は大きな宴が行われる日なんだ。参加しないといけないから、花火デートは難しいな…」
沙耶「そう…なんですね」
デートが難しいと言われ、沙耶もちょっとショックだった様子
しかし、宴となれば和田家は参加しないわけにはいかない
デートを優先するわけにはいかないのだ
浩大「花火大会は難しいかもしれません。でも、夏の間に2人で出掛けるのは良いと思いますよ」
和田「14日の宴さえ終われば、大きな行事も少なくなる。仕事の状況にもよるけど、デートはしやすくなるかな」
沙耶「わ、分かりました…！行きたいところ、考えておきますね」
と、ここで浩大が和田に何やら耳打ちしていた
和田「……そうだね。話すべきか」
沙耶「？」
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作者名：あきか
| 作成日時：2022年12月10日 0時
