。゜+゜。〇-Episode11:結婚の挨拶-〇。゜+゜。 ページ13
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和田「お話は以上です。何か、言い残したことはありますか?」
英太郎「…いえ、ありませんよ。和田くん、沙耶のこと…よろしくお願いします」
深々と頭を下げる英太郎
和田は優しく微笑みながら、英太郎を見つめる
和田「分かっています。沙耶のことは、任せてください」
その後、英太郎が玄関まで見送ってくれた
英太郎「沙耶、どうか…彼とは幸せになってくれ。それが、父親としての願いだ」
沙耶「お父さんが、そんな風に思ってたなんて…。私、ずっとお父さんにも見放されてると思ってた。真斗と婚約するって時も、全然何も言わないから…」
英太郎「千香子の存在に、怯え過ぎてたと思う。だが、真斗くんとの婚約破棄を得て…このままではダメだと感じた。だからこそ、千香子が何て思おうと…沙耶の今回の結婚の話は応援すると決めていた」
沙耶「…」
英太郎「沙耶、お幸せに」
沙耶「ありがとう…お父さん」
家の前で待機していた浩大が車の後部座席のドアを開け、和田と沙耶は車に乗り込む
英太郎は、発進した送迎の車が小さくなっていくのを見送った
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帰りの車中、沙耶は和田に問い詰めていた
沙耶「あんなこと言って大丈夫だったんですか?」
和田「何が?」
沙耶「謝罪についてですよ!何で、千香子さんにあんなこと…」
浩大「は、謝罪?」
運転している浩大も、驚いた様子で会話に加わる
和田「今まで、散々酷い仕打ちをしてきたんだ。決別のためにも、謝罪くらい無いと困る」
沙耶「でも、千香子さんと玲奈が謝罪してくるとは思えない…」
和田「そうだよね。分かってるよ」
沙耶「だったら、何で!?」
和田「でも、沙耶とあの2人の縁を切るためには、ああ言った方がいいと思っただけ。まぁ、謝る気がないならそれでいい。こちらから、一方的に関係を遮断すればいいだけだ」
沙耶「…」
和田は淡々と話すが、沙耶は不安でしかなかった
千香子を煽ったのではないか…と
浩大「お前な…。どうするんだよ、それで沙耶様の義母を本気で怒らせていたら…」
浩大も同じことを感じていたようだ
和田「飛鳥会長にも、沙耶と義母たちの関係が良くないことは告げてある。もし、謝罪ではなく妨害をしてきたら…それまでだ」
浩大「…」
沙耶「そうですけど…」
不安そうな沙耶を、和田は優しく抱きしめる
和田「大丈夫、不安そうな顔をしないで。何があっても、俺が守るから」
沙耶「優希さん…」
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作者名:あきか | 作成日時:2022年12月10日 0時