。゜+゜。〇-Episode1:運命の出会い-〇。゜+゜。 ページ9
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五条家の前
沙耶「送ってくれて、ありがとう」
慶子「沙耶、また何かあったら相談してね」
蓮音「俺と慶子は、沙耶ちゃんの味方だからな」
沙耶「本当…ありがとう。また何かあったら…話すね」
慶子「じゃあ、またねー」
蓮音の車が発進し、それを見送る沙耶
沙耶「…気まずいけど、帰らないわけにはいかないし」
深呼吸をして家に入ると、リビングから話し声が聞こえてくる
沙耶「あれ…?お父さんの声がする…」
英太郎「玲奈と真斗くんの婚約については、理解した。だが、その代わりに…沙耶を近衛家の使用人として働かせるというのは…」
沙耶「!?」
リビングから聞こえてきた衝撃的な内容…
千香子「これは、玲奈の提案なのよ。さすがに、沙耶さんから婚約者を奪ってしまったのは申し訳ないですし。今回の婚約破棄で、あの子がずっとこの家にいることになるのは困るでしょう?だったら…嫁ぐはずだった近衛家に住み込みで、しっかり働いてもらった方が彼女のためでもあると思いません?」
英太郎「しかし、この話を沙耶が引き受けるとは…」
沙耶「…」
恐る恐るリビングに入っていくと、英太郎が沙耶に気付く
英太郎「沙耶…今の話、聞いていたのか?」
沙耶「うん…」
千香子「今回は、突然の話で沙耶さんを困らせてごめんなさいね。そのお詫びとして、玲奈なりに考えてくれた結果なのよ」
沙耶「…」
絶対に嘘だ…
この話も全部、最初からそういう計画だったに違いない…
私から真斗を奪ったことを申し訳なく思ってるなんて…信じられるわけがない
あの勝ち誇った玲奈の表情が、それを表している
千香子「沙耶さん、近衛家の使用人として働くという話…引き受けてくれますよね?」
沙耶「…」
千香子「引き受けるわよね?」
睨むように沙耶に圧をかける千香子
千香子にとって、沙耶は邪魔な存在でしかない
近衛家に住み込みで働かせることで、強制的に五条家から追い出そうとしているのだ
それはもちろん、沙耶も分かり切っていたこと…
沙耶「……分かりました」
英太郎「沙耶…」
千香子「では、決まりね。1週間以内で日程を調整してもらって、さっさとこの家を出る準備をしてちょうだい」
沙耶「はい…」
沙耶は、力なく返事をする
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作者名:あきか | 作成日時:2022年9月30日 21時