。゜+゜。〇-Episode2:優しい救いの手-〇。゜+゜。 ページ34
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三好「それは良かったです。数日で準備しましたので、もしかしたら足りない物もあるかもしれません。何かありましたら、お申しつけください」
沙耶「はい…!」
むしろ、数日でここまで準備出来ていれば充分だと思うくらいだった
実家はそこまで広くはないが、まぁまぁ広い部屋で過ごしていた
近衛家の使用人の頃は、共同生活だったため個別の部屋は与えられなかった
しかし、今回は実家の倍以上ある広い部屋が沙耶のためだけに用意された
1人で使うにはもったいないくらいの大きなベッド、部屋の奥にある扉を開けるとウォークインクローゼットがあった
沙耶「す、凄すぎる…」
三好「沙耶様のお洋服は、今後はここに用意させていただきますね」
沙耶「はい…」
他にも、映画のスクリーンのような大きな液晶テレビ、部屋の雰囲気に合わせて用意されたソファーやクッション…
今までの沙耶の生活では考えられない家具が用意されていた
沙耶「…」
三好「昼食のお時間になりましたら、お呼びしますね。それまで、ゆっくりお休みください」
沙耶「あ、はい…!」
三好が部屋を出て行き、やっと沙耶は1人になれた
沙耶「ふぅ…。緊張したぁ…」
荷物整理をしたいところだが、緊張しっぱなしだった沙耶は一息つくためにベッドに倒れこむ
沙耶「フカフカなベッド…。今日から、ここで生活かぁ…」
不安はもちろんあるが、それよりも鬱屈な生活から解放された嬉しさもあった
危うく眠り込んでしまうところだが、起き上がって荷物整理を始める
***
荷物整理が終わる頃、タイミングを見計らったかのようにドアがノックされる
そして、先程も案内してくれた三好が部屋に入ってくる
三好「荷物整理は終わりましたか?」
沙耶「はい!ちょうど、ひと段落しました」
三好「良かったです。昼食のお時間ですよ」
部屋を出て、また長い廊下を歩く
迷子になってしまいそうな迷路のような屋敷の中を、少しずつ覚えていかないといけない
三好に案内されながら、食堂にたどり着く
沙耶「ほぁ…」
思わず、間抜けな声が出てしまう
ホテルの宴会場のような豪華な一室だった
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作者名:あきか | 作成日時:2022年9月30日 21時