ーNo.72 ページ32
(望月 side)
自分の机の棚からカッターを取って刃を出す。
ｶﾁｶﾁｶﾁ
少し錆び付いてはいたが、切るには困らない程度の錆だ。
ふぅー、
と、一息だけついて左腕に刃を向ける。
かさぶたの上を切ると、固まっていたはずの血液がタラタラと流れてきた。
『いった、、』
少し錆びたカッターということもあって包丁とは違い、少し切れにくくていつもより痛みを感じた。
ｶﾞﾁｬ
そんな時だった、目の前に大輔さんがいた。
浪「お、、おい、、、なんだよこれ、、」
大輔さんは私の前に屈んで左腕をつかんだ。
私は恐怖と驚きで動くことも出来なかった。
浪「お前、、、こんななるまで、、、」
大輔さんは涙目で、ずっと私の左腕を見ていた。
残酷で、女子高校生の腕とは思えない私の腕を。
浪「ごめん、、、俺が悪かった、、」
大輔さんはとうとう涙を流した。
大輔さんの目から流れる涙は頬を伝って私の左腕に落ちた。
『いた、』
浪「ごめん、、、ごめんな、、、」
痛む左腕を大輔さんは引いて、抱きしめた。
大輔さんの大きな手が、私の後頭部に触れた。
浪「俺がもっと話聞いてやればよかったなぁ、、辛かったな、、」
『大輔さんが悪いわけじゃ、、』
浪「いや、こんなことさせた俺が悪い。」
耳元で鼻をすする音と荒い呼吸音が聞こえる。
浪「情けないよな、40過ぎてこんな泣いて」
『そんな事ないです、、』
しばらく無言(厳密に言えば泣き声だけ)の時間が続いて、その沈黙を大輔さんが破った。
浪「あのさ、」
『はい、？』
体から熱が離れて大輔さんは座りなおし、私の方を向いた。
浪「今までのこと、教えてくれないか？」
私は、大輔さんに今までの事を話すことに決めた。
＊
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2021年3月23日 10時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
あま(プロフ) - 土さん» はじめまして、コメントありがとうございます、、！そう言って頂けまして幸いです。これからもよろしくお願いします ((○|￣|_ (2020年1月27日 23時) (レス) id: 0a09fcbdcd (このIDを非表示/違反報告)
土(プロフ) - はじめまして コメント失礼します。とても感情移入できるシーンがあって，個人的にはこの話好きです！！ ゆっくりでいいので更新頑張ってくださいね！！ (2020年1月23日 21時) (レス) id: 9f84f5d7d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あま | 作成日時：2019年12月24日 20時
