あの日、君に…恋をした。2 (ページ47)

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97-おまけ YOU- ページ47

いつもの屋上。

私の憩いの場。

大きく深呼吸をする。

ｷﾞｨｰｰｰｰｰｰ

"世界が変わる扉"が開く。

振り向かなくても分かる。

『永瀬くん。』

「俺やなかったらどうするん？」

そんな事はあり得ない

だって…

『ここに来る人私以外に
永瀬くんしか知らないよ？』

「たしかに。笑」

ほんとうに君がここにやって来るなんて
あの日屋上で君を見たときは
思いもしなかった。

たった、１つの大きくて優しい光が
今こうしてこんなにも近くにあるなんて。

必然か偶然かなんてわからないけど

あの日、私は貴方に恋をした…

それが、私の世界を変える
すべての始まりだった…

・・・・・

「んっ？なに考えてるん？」

『初めて廉くんに恋した日のこと。笑』

「なにそれ。笑」

『ここから、眺めてたなって』

『あの時は廉くんが屋上にやって来るなんて思わなかったって。笑』

「俺が来なかったらどうしてたん？」

『わかんない。笑』

そんなの、わかんないよ…

けど…

『けど、きっと来てくれるって
そう思ってた。根拠もないのにね？笑』

前にも話したけど
ずっと待ってた。

廉くんのこと…

でも、たぶん私の中で
どこか確信してたんだ。

誰よりも輝く星を見つけた時

必ず来てくれるって…

『廉くん。ありがとう。』

そう言って振り返ると
優しく暖かい香りに包まれた。