44 ページ44
「…だっせ、…俺、手震えてる…」
ダサくなんかない。
藤ヶ谷はこの世で1番かっこいいよ。
そう想いを込め、藤ヶ谷の手に俺の手を重ねる。
すると、また優しく笑い藤ヶ谷は言い始めた。
「北山。…俺、…北山のことが好きです。」
真剣な藤ヶ谷の眼差しに目を逸らすことなんて出来ない。
だけど視界が歪んで仕方ない。
けど最後までしっかり藤ヶ谷の言葉を聞きたくて、涙をぐっと堪えた。
「…北山、絶対幸せにする。だから…俺と付き合って下さい。」
「…っ、」
はいって返事したかったけど
嬉しさのあまりに声が出なくてその代わりに何度も首を縦に振った。
そんな俺を見て、本当に嬉しそうな顔をした藤ヶ谷は顔を近づけてきた。
…あ、キスされる…
目を閉じると、ふわっと香る甘い匂い。
藤ヶ谷の甘い香りでいっぱいになる。
前は俺を苦い想いにさせたこの甘い匂いも、
今ではこんなに幸せな気分にさせてくれる。
その甘い匂いに我慢してた涙が溢れた。
溢れた涙を唇で拭うかのように、
頬にちゅ…っと軽く口付けされたと思うと
そのまま唇に柔らかい感触が触れた。
「ん…っ」
唇から好きが伝染しそう。
これ以上好きにさせないで…
『俺は弱くない』
いつか言った気がする。
けどね、1人で好きを抱えれる程強くない。
これからはこの想いを1人で抱えなくていいんだって思うとまた涙が溢れた。
でもさ俺今まで泣いてないんだよ？
さっきだって泣かないように我慢した。
…だから今日くらい、泣かせて。
藤ヶ谷のことを想う幸せの涙だから。
キスしながら手をぎゅっと握られる。
キスはすごく優しくて大事にされてるんだなって思うのに、
手を握る力は凄く強くて強い想いが伝わってくる。
その藤ヶ谷の手をぎゅっと握り返したのは
この想いが言葉にならなかった訳で、
でもちゃんと伝えたかったからで、
この手を独り占めしたくて誰にも渡したくなかったからで、
藤ヶ谷への好きが溢れたから。
ねえ、藤ヶ谷。
…幸せをありがとね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1021人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美結(プロフ) - kkeeさん» 最後まで読んで頂き本当にありがとうございます( ; _ ; )とてもとても嬉しいです！ はい、そっと帰りました(笑) 宮玉ちゃんの事も気にかけて沢山想像して下さりありがとうございます(；▽；)こちらこそありがとうございました！ (2017年9月21日 22時) (
レス) id: 9d06f6ef23 (このIDを非表示/違反報告)
kkee(プロフ) - 完結おめでとうございます。ようやく気持ちが繋がり幸せを手に入れたんですね〜よかったです。最後、玉ちゃんみやっちはそっと帰ったんでしょうね。イチャイチャしてる二人にきっと幸せをもらいながら。素敵なお話しありがとうございました (2017年9月19日 19時) (レス) id: 0990e7aceb (このIDを非表示/違反報告)
美結(プロフ) - 牡丹さん» 牡丹さん！！まさか私のお話を読んでいただけてたなんて思ってなかったのですっごく嬉しいです(> <)コメントありがとうございました、これからも牡丹さんの作品読ませていただきますね！これからもよろしくお願いします(*^_^*) (2017年9月8日 16時) (レス) id: 9d06f6ef23 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - こんばんは、私の方にコメントありがとうございました！実は美結さんの作品、私もこっそり堪能させていただいてました！！すれ違うふたりに……強がるみったんに……胸が痛いです(T ^ T)玉ちゃんの思いやりが功を奏しますように(；▽；) (2017年9月5日 20時) (レス) id: 20b0c3f6a4 (このIDを非表示/違反報告)
美結(プロフ) - まほままさん» まほままさん！ごめんなさい！前のコメント通知来てなくて返信出来なかったです(>_<;) 宮玉ついに付き合い始めましたね！藤北もこれからどのように発展してくのか楽しみにしていて下さい(*^_^*) コメントありがとうございます。 (2017年8月27日 7時) (レス) id: 9d06f6ef23 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
