標的340 ページ44
ああっ、よかった……っ。お姉ちゃん目を覚ましたっ！！
視界が涙で滲むのがよくわかる。けど、今はそれどころではない。視線の先には真6弔花のザクロ。流石に気を抜いたらいけない。
「目に見てない嵐の炎！！スクアーロの雨属性の鎮静と風琳の風属性の拒絶で相殺している！」
「スクアーロと風琳がいなきゃオレ達はとっくに灰だったな。流石ヴァリアークオリティーだ」
「……いや僕はヴァリアーじゃないんだけど…」
ボソリと呟くお姉ちゃんに思わず苦笑する。まあそうだろうな。
「オレも残るぜスクアーロ！」
「うぜぇ"！！」
「！？」
「まだオレのことがわかってねぇーなぁ…！」
「つまり一人でやりたいってことでしょ？」
「そうだぁ。そろそろ一人でゆっくり静かにひっそり暴れてぇーんだぁ！！！」
「……何それ。スクアーロらしくない」
「らしいらしくないの問題！？？」
「いやその前に風琳さん。……貴女も残るの？」
「……いや。僕は君達と一緒に行くよ。スクアーロは一人でやりたいらしいしね。……面倒臭い男だよ、まったく」
「さらっとなんか言ったーーーっ！！？」
「……後でてめぇは三枚おろしにしてやる」
「できるもんならやってみなよ。カス鮫」
はんっと鼻で笑うお姉ちゃんにスクアーロのこめかみに青筋が浮かんだ。……まあしばらく言い合いは続くだろうと、私は敵へと目を向ける。
「サメは動き続けないと死んでしまうって言うしな」
「今それカンケーねーぞ」
「なっ」
「いこーぜ。ツナ！スクアーロが大丈夫ってんなら大丈夫だ」
「わ…わかった！！じゃあみんな…アジトから出ようか…？」
「はい！」
「入江はオレが運び出す！！」
「ラルは私が！！」
それぞれがそれぞれ動き出す中、ユニはただ立ち止まってスクアーロ達を見ていた。
「あっユニ！？」
「スクアーロさん！！ありがとう！！」
「……さっさと行けぇ」
「ほら早く！！」
ツナが急かすように手招きするとユニは慌ててツナの後ろについた。
＊＊＊
外に出るとそこはどこかの工場跡地だった。とりあえず脱出成功だと皆は立ち止まる。
「どうですか？リボーンさん、ラルさん、ユニさん。新しい非７³線対策カバーは」
「……アジト内と変わらない…」
「ほとんど何も感じねーな」
「はい」
3人の様子にジャンニーニはふぅっと安堵の息を吐き、自身のハンカチで汗を拭った。
「幸いな事にメローネ基地がなくなってからかなり非７³線は弱まっています」
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ミリア - 凄く良かった作品で続きが楽しみです。今後他の作品を作る予定があったら雲雀さんかツナの成り代わりか姉か妹か娘でコラボかトリップか転生した刀剣乱舞かワールドトリガーかアニメKかワンピースの作品が読んで見たいです。説明が下手ならすみません。今後も応援します (2018年11月24日 15時) (
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