標的304 ページ18
《第三者視線》
「幻術なのか…！？しかし幻術ならばモニターには映らないはず！」
「アホガキがぁ」
するとディーノ達の近くで観戦していたスクアーロが口を開く。
「強力な幻術は機器をも翻弄する。しかもこいつは幻術と匣兵器の併用だぁ』
「つまり相当出来る術士ってことですよ」
「か弱き者よ」
トリカブトの言葉と同時に海蛇が再びツナに襲いかかる。ツナは自身の灯す炎を使い全ての海蛇を避けた。海蛇は高層ビルに突っ込み貫通する。
「超硬度のビルを貫いた！！」
「あ、あのウミヘビ…よくみると僅かな雷属性の“硬化”の炎が見えるっ！」
「あのトリカブトという術士。獄寺と同じように複数の炎を扱えるのか」
ディーノさんが呟いた直後のことだった。背後、そして前方から海蛇がツナに襲いかかったのは。ツナは自身の灯す炎でなんとか当たらないように逃げるが、それがかえってトリカブトの策略にハマる。
「幻魔 ウミヘビ方眼」
そして気付いた時には大きな方眼用紙のような囲いができていた。ちっと舌を打つツナは気付く。間隔が徐々に狭まっていることに。
とここでクンクンとツナのボンゴレ匣が反応した。ピクリとツナは視線を落としナッツっと名を呼ぶ。少し考えた後、ツナはわかったと言い、チェーンに繋がれたボンゴレ匣を手に取った。
「頼む！！」
オレンジ色の炎がボンゴレリングに灯る。それを確認したツナはボンゴレ匣の凹みに差し込んだ。と同時にボンゴレ匣の差込口が光を放ち何かが飛び出してくる。
タンッとツナの手に綺麗に着地を決めるは小さなライオン。あれがツナの匣兵器。天天空ライオンVer.V.のナッツである。
可愛らしくガオッと鳴いてみせるナッツに笹川さん達の表情が和らいだ。
「あの子がツナ君の匣兵器！」
「キュートです！！」
グルルルルっと唸った後、ナッツは吼えた。ピシッと音を立てて(物理的に)脱出を決めるツナは肩にナッツを乗せトリカブトに迫る。
がそれはトリカブトの背後にある窓ガラスがピシッとヒビが入るまでは。嫌な予感がしたのだろう、ピタッと足を止めるツナは即座に防御の構えを取る。
窓ガラスを突き破り飛び出してくるはまたもや海蛇だった。次々に出てくる海蛇に避け切るのは無理と判断したツナはナッツに向かってやるぞ、と叫んだ。呼応するようにナッツが一鳴きする。
「ツナの修業は最後まで見たのか？」
「いいや忙しくてな……」
「んじゃ見てんのはオレだけか」
「ナッツ、形態変化 防御モード」
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ミリア - 凄く良かった作品で続きが楽しみです。今後他の作品を作る予定があったら雲雀さんかツナの成り代わりか姉か妹か娘でコラボかトリップか転生した刀剣乱舞かワールドトリガーかアニメKかワンピースの作品が読んで見たいです。説明が下手ならすみません。今後も応援します (2018年11月24日 15時) (
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