標的302 ページ16
ーーー少し時は遡る。
「で。こうだ」
ボンゴレ基地にて。山本さんがネクタイの結び方のレクチャーをしていた獄寺さんが最後にキュッとしめる。言われた通りに「こうな」とネクタイを締める山本さんに彼は苛立った顔で彼を睨みつけた。
「ったくネクタイの結び方くらい覚えろ、野球バカ！」
「しゃーねーだろ。普段スーツなんて着ねーし」
「オレも出来なかったんだけど」
とひとりごちるツナは置いといて、私は入江とスパナに目を向けた。入江の顔色が悪い。
まあ生命エネルギーである死ぬ気の炎をここまで垂れ流しているんだ。いつ倒れてもおかしくはないだろう。
大丈夫だろうか、と心配そうな眼差しを向けていることに気付いたのか、スパナのパソコンを覗き込んでいた入江が顔を上げた。
「そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だよ、タマさん」
「は、はい…」
「それより綱吉君。僕らの作った基地はどうだい？」
「立派でびっくりです！よくこれだけの…」
ツナが何かを言いかけた時……チェルベッロの開始を知らせる放送が聞こえた。
「……っか〜〜！！なんかワクワクするな！」
「何ノーテンキなこと言ってやがる！！」
「それよりお前ら。円陣組まねーか？」
山本さんの突拍子も無い提案に私達はキョトンとする。
「い、いきなりですね。山本さん……」
「ん？そーか？けどこーゆー時こそ団結力を深めねえとな！！」
「そ、そんなのやるわきゃねーだろ！！こっぱずかしい！！」
「まあまあそう言わずにやろーぜ！どうだ？」
ツナに視線を向ける山本さんに少し戸惑いながらもツナはうんと小さく頷いた。
「い、いいと思う。獄寺君どうかな？」
「10代目がそうおっしゃるのなら！！」
……ホントツナ至上主義なんだな…獄寺さんは。
円陣を組んだ後、入江から作戦内容が言い渡された。彼曰く、敵の位置はお互いの炎レーダーでしか把握できないようで、入江とスパナは司令塔。獄寺さんと私はディフェンス。ツナと山本さんはオフェンスらしい。
だがここで異議を唱える人が一人。獄寺さんである。ツナを差し置いて勝手に指示を出すなと睨む獄寺さんにツナは宥め、賛成した。
その賛成にたじろぐ獄寺さんだったがツナの決定なら仕方ないとばかりに、口を尖らせる。
「10代目がそうおっしゃるならと口を尖らせる」
「よっしゃ。行こうぜ！」
「うん」
山本さんの掛け声で私達は後ろにある扉へと向かった。中に入ると大型バイクが収納されている。
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ミリア - 凄く良かった作品で続きが楽しみです。今後他の作品を作る予定があったら雲雀さんかツナの成り代わりか姉か妹か娘でコラボかトリップか転生した刀剣乱舞かワールドトリガーかアニメKかワンピースの作品が読んで見たいです。説明が下手ならすみません。今後も応援します (2018年11月24日 15時) (
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