標的244 ページ6
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「この闘いにルールはない。君が選べるのは僕に勝つか……死ぬかだけだ」
風も吹いていないのに揺れる黒髪。彼と対象の位置に立っているツナの栗色の髪もゆらりと揺れた。
「勝つさ」
ツナの一言にヒバリは不敵な笑みを浮かべた。しかしその瞳は全くといっていいほど笑ってはなく殺す気満々である。
「来なよ」
ヒバリに促されるまま、先に動いたのはツナだった。すっと手を後ろに構えるとXグローブに光が灯る。
刹那。ツナの姿がその場からカッ消えた。オレンジ色の炎が宙に漂っていることから高速で移動したのが見て取れる。目に見えないほどの速さだ。
しかし戦い慣れしているヒバリにとって目に追えないほど速くはない。
ダッと両手にトンファーを持ちながら走り出したヒバリが片手をツナの肩に置き、ふわりと宙を舞って見せた。
そこでツナが避けられたと気付く。このままでは壁に激突するとわかるとツナは体勢を変え壁に着地した、
だが、彼の衝撃に耐えきれず壁はボゴッと音を立て崩壊する。
「つうっ」
ツナの顔がくしゃりと歪む。まさか崩壊するとは思ってもいなかったのだろう、つぅーと汗が彼の頰を伝った。
再びツナのXグローブから光が溢れた。先ほどとは比べ物にならないぐらいの炎量放出にツナが奥歯を噛みしめる。
「なんて炎だ!!」
ヒバリとの距離が残り数メートルに達した……その時、ツナの目の前に突如ヒバリの顔が現れた。
どうやらヒバリの方から一気に距離をつめたらしい。ぎょっとツナは目を見開く。ほんの一瞬の隙が生まれ、ヒバリの瞳が怪しい光を宿した。
ドガッ。ツナがハッとした時には腹が圧迫され、激痛が走っていた。
喉の奥から何かが込み上げがはっと鮮血が吐かれた。それと共に身体が宙に投げ出される。
くっ、と悔しそうな顔を浮かべるツナは両手に炎が灯った。弱々しい炎だ。
「!!」
……突然背後から影が差した。え、と顔を上げるツナの視界に映るはさっきまで地面にいたはずのヒバリである。
「体が流れてるよ」
口をへの字に曲げつまらなそうに彼の背後から囁くヒバリ。このままではトンファーで頭を殴られ
「なっ」
ぎょっとするツナはそのまま地面に突っ込む。周りにいた人達が目を見開く中、ううっとツナは呻き声を上げていた。
タンッと華麗に着地するヒバリは冷ややかな目でツナを見下ろす。
「何のマネだい?」
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