疾風191 ページ49
9代目「好きな女の子のことや…学校のこと……友達のこと……
君はマフィアのボスとしては……あまりにも不釣り合いな心を持った子だ……
君が今まで一度だって喜んで戦っていないことも知っているよ……
いつも眉間にシワを寄せ……祈るように拳をふるう…
だからこそ私は君を……ボンゴレ10代目に選んだ……」
綱吉「……！？(XANXUSを選んだんじゃ…？)」
小動物の額を触れている9代目と呼ばれた老人の指先にオレンジ色の死ぬ気の炎が灯った。
小動物は静かに涙を流す中、揺らぐ炎はどんどんと小さくなっていく…
9代目「すまない…だが、君で……よかった…」
そう一言残すと9代目の手は力なく落ち、小動物はすぐさま9代目の手を両手で掴んで悲痛な声をあげた
綱吉「待って…！！そんな…っねぇ9代目！！9代目！！9代目ー！！」
……涙を流し続ける小動物、唇を噛み締めている赤ん坊、瞼を閉じているリリアンヌ…3人が悲しみに暮れる中……
ｻﾞﾝｻﾞｽ「よくも9代目を！！！」
ボス猿の声がグラウンドに響いた
ｻﾞﾝｻﾞｽ「9代目へのこの卑劣な仕打ちは実子であるXANXUSへの、そして崇高なるボンゴレの精神に対する朝鮮と受け取った！！」
綱吉「な！？？」
ｻﾞﾝｻﾞｽ「しらばっくれんな！9代目の胸の焼き傷が動かぬ証拠だ！！ボス殺しの前にはリング争奪戦など無意味！！
オレはボスである我が父のため、そしてボンゴレの未来のために貴様を殺し、仇を討つ！！」
その言葉にチェルベッロ以外の全員が驚いた。
赤ん坊とリリアンヌがボス猿の狙いに気付き語ってくれた
……ボス猿がリング争奪戦に勝ったとしても反対勢力が出る。だけど、小動物を悪役とし弔い合戦を行えば話は別となり信頼を得られる
それに本来10代目になるはずだった小動物より強ければボス猿が真の正当後継者となり反対勢力は勿論、僕達を排除できるってわけね…
綱吉「そんな…そ……そんな事のために……！！」
ﾁｪﾙﾍﾞｯﾛ「憶測での発言はつつしんで下さい、リボーン、リリアンヌ」
ﾁｪﾙﾍﾞｯﾛ「全ての発言は我々が公式に記録しています」
山本「あいつら…」
獄寺「やはりチェルベッロはXANXUS側についてやがったんだ！！」
ﾘﾎﾞｰﾝ「好きにしやがれ、オレはもうキレてんだ。だが9代目との誓いを守って手は出さねーぞ……生徒の勝負にはな」
小動物は立ち上がりボス猿の方を見て…
綱吉「XANXUS、そのリングは…返してもらう…お前に9代目の跡は継がせない！！」
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