臆病なウサギと男勝りのチーター【REBORN】４ (ページ44)

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「いいかてめーら！！何が何でも勝つぜ！！」

深夜の11時にならちょっと前。渡り廊下付近にて獄寺さんは拳を握った。今ここにいるのは私や獄寺さんの他に、山本さんと笹川先輩、リリアンヌ師匠がいる。

ツナは修行で遅れると先ほど連絡を受けたので後から来るだろう。

「おい何言ってんだ？戦うのヒバリだぜ」

「お前がいきりたってどーするのだ？」

至極まともな突っ込みに獄寺さんはぐっと言葉を詰まらせる。

「んなこたわーってんだよ！！10代目はオレらを信頼して留守にしてんだ。オレらの目の前で黒星を喫するわけにはいかねーだろーが！！」

獄寺さんの言葉に山本さんはハハハと笑った。変な理屈だという山本さんにお前には一生わからないと獄寺さんが反論する。

そんな二人に燃え滾るは笹川先輩である。よくわからんが燃えてきたぞ、と闘志に火をつける笹川先輩に私とリリアンヌ師匠は顔を見合わせた。

……さっき山本さんが言ったのだが戦うのは風紀委員長さんですよ、笹川先輩…

「おっ今日の主役の登場だぜ」

颯爽と現れるは風紀委員長さんとお姉ちゃんだ。お姉ちゃんは私に気付くと目を輝かせるが、その近くにいた獄寺さん達に眉を寄せた。

「君達……何の群れ？」

目を吊り上げる風紀委員長さんにカチンときたのか獄寺さんはこめかみに青筋を立てる。

「んだと、てめー！」

「まーまー。えーとオレ達は…」

「応援に来たぞ！！」

三人の一言一言に風紀委員長さんは興味なさそうにふぅんと零す。あのモスカというロボット相手に自分自身がコテンパンにやられると本気で思っているのだろうか、と言いたげな顔だ。

「目障りだ。消えないと殺すよ」

「そうだよ。もしもそれで恭が集中できなかったらどうするのさ」

「……誰もそんなこと言ってない」

ムッスーと不機嫌そうな顔をする風紀委員長さんに風琳は苦笑し、恭の頭を撫でた。まあすぐに「子供扱いしないで」と払われてしまったが。

風紀委員長さんとお姉ちゃんの言葉に顔を真っ赤にして笹川先輩が怒った。

「なんだその物言いは！！極限にプンスカだぞ！！」

ガルルルと風紀委員長さんに向かって威嚇する笹川先輩と獄寺さんに山本さんはまーまーと宥めにかかった。

「オレ達は偶然通りかかっただけだから気にすんな！」

納得いかない表情を浮かべるも、ちらっと私を見る風紀委員長さんは仕方なさげに息を吐いた。

とここでヴァリアーが風紀委員長さんの背後に現れる。

「そうか。あれを咬み殺せばいいんだ」