臆病なウサギと男勝りのチーター【REBORN】４ (ページ42)

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シュルルと音を立ててファンタズマはバイパーの首を締めあげた。グゲッと呻き声をあげるバイパーはやめろ！と叫ぶ。

「ファンタズマ！！」

「さあ力とやらを見せてもらいましょうか？さあ」

突如、床が崩れ落ち穴が出来た。奈落の底にも似た暗く不気味な穴だ。そんな穴にバイパーと六道さんが落下していく。

落下しているのにも関わらずクハハハと笑い声をあげる六道さんはどうですか？とバイパーに問うた。

「アルコバレーノ。僕の世界は！！」

二イィと六道さんは口角を吊り上げる。妖しい笑みを浮かべる彼はそのままバイパーの口の中へ吸い込まれるように入っていった。

全部入った時、ボコっ！とバイパーの体が膨張する。

「ムムム！！！やめろ！死ぬっ！死ぬ～～～～！！」

「君の敗因はただ一つ。僕が相手だったことです」

そして……バイパーはドンっと音を立て爆裂した。と同時に景色が一変し体育館へと戻る。綺麗に着地を決める六道さんは一つに合わせ霧のボンゴレリングをチェルベッロに見せる。

チェルベッロは顔を見合わせコクリと頷いた。

「霧のリングはクローム髑髏のものとなりましたのでこの勝負の勝者はクローム髑髏とします」

「あのバイパーが…」

「え……ちょ……っそんな…そ…そこまでしなくても…」

「この期に及んで敵に情けをかけるとは…どこまでも甘い男ですね、沢田綱吉」

……それでこそツナだと言ってやりたいが我慢する。

「心配ご無用……とでもいっておきましょう。あの赤ん坊は逃げましたよ。彼は最初から逃走用のエネルギーは使わないつもりだった…抜け目のないアルコバレーノだ」

その六道さんの言葉にツナは安堵するように息をつき、XANXUSは「ゴーラ・モスカ」と後ろに控えるロボットの名を呼ぶ。

「争奪戦後、マーモンを消せ」

「全く君はマフィアの闇そのものですね、XANXUS。君の考えている恐ろしい企てには僕すら畏怖の念を感じますよ」

六道さんの一言にXANXUSのこめかみがピクッと動いた。企てとは一体何をさすのだろう。しかも六道さんの口振りじゃまるで彼の企てとやらが知っているかのような……

「なに、その話に首をつっこむつもりはありませんよ。僕はいい人間ではありませんからね」

肩を竦める六道さんは「ただ一つ」とツナを一瞥する。

「君より小さく弱いもう一人の後継者候補をあまりもてあそばない方がいい」