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【ナツキスバル】片想い5 ページ43

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夕刻、外はどんよりと暗く、部屋の中ではランプの炎が揺らめいてその周りだけを薄っすらと照らした。

ラムに言われたとおり、ベッドで布団にくるまって休んでいた。さながら団子ように。

コンコン、と戸を叩く音がする。

 返事をするのが面倒で、何も言わないまま寝たふりで押し通す。

「A、はいるぞー」


(えっ)


思わず声が漏れそうになり、慌てて口を塞いだ。
声の主は、紛れもなくスバルだった。

渦中の人物には明日会おうと思っていたので、急に現れた彼にはまだ心の準備ができていない。


「寝てる…か」

 安心したような、ほっとしたような声。本当にお人好しで優しい彼。
その声を聞き、緊張とともに安心してしまっていた。随分ちょろくなったものだ。


そのまま帰るかと思ったが、ベッド横の椅子に座り、私をじっと眺めているようだった。

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作者名:「」 x他1人 | 作成日時:2021年4月16日 22時

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