[女性向け] 短編夢小説リゼロ (ページ42)

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【ナツキスバル】片想い4 ページ42

これは、やらかした。
慌てて弁解しようとすると、ラムが先に口を開いた。

「………その好きな人、というのは、どうせバルスのことでしょう。」

「なんで知ってるの」

きょとんと目が丸くなる。

「バルス以外とっくにみんな知っているわ。」

「ぇ」

「それで、間接的に振られてしまったせいで今日はうまくいかなかったと言いたいのね。」

　改めて言いなおされ、恥ずかしくなってしまった。こんなくだらないことで…と思われているのだろう。穴があったら底まで落ちたい。

「気にすることではないわ。むしろ、あんな男のどこがいいのか、ラムには皆目分からないわね。」

「……」

「それでも気にせずにいられないのなら、今はきちんと気持ちを整理する時間にするといいわ。
今仕事をされて下手をこかれても面倒だもの。とにかく、明日も気持ちの整理がつかないのならいっそ明日も休んでしまいなさい。」

なんだか、今日のラムはよくしゃべるなぁ、なんて失礼なことを考えながら、彼女なりに私に気を遣ってくれているのだとわかった。多分本音も入っているだろうけれど。

「ありがとう。」

「お礼を言われる謂れはないわ。それに、間接的に、と言っていたけれど、それはちゃんと本人の口から聞いたわけではないのでしょう。
だったら、きちんと確かめてから落ち込むのでも遅くはないと思うわ。」

そうかな。

でも、してるときに言ってた。エミリアって。

「そ、そんなこと…。ラムだって知っているでしょ、スバルが誰を好きなのか。」

「ええ、もちろん。エミリア様よ。」

気を遣ってくれているのかいないのか分からなくなってきた。やはりはっきりと、言葉にされれば結構グサッとくる。

「ラムのそう言う誤魔化さないところ好きよ。」

「ええ、ラムも美点だと思っているわ。」

ふふ、と笑い合えば少しは気が紛れた。