女性の日記 ページ14
彼に初めて会ったのは小学生の時だった。
いつも1人である私に話しかけてくれたっけ。
小学3年生の時には私が転校することになった。そのことを彼に伝えるととても悲しそうな顔で約束をしてくれた。
《僕達は大人になったら、また会う!その時この約束を覚えていたら、僕のお嫁さんになって!》
そう言って指切りしたな…今思うと子供の約束だったけど2人とも本気だった。
そして一度も会わずに、私達は二十歳になった。私は小学生の頃過ごしたこの街に帰ってきた。
そして、困っていた私を彼が助けてくれた。昔よりかっこよくなってて、大人っぽくなってたけど私には彼だってすぐに分かった。
話してて彼は私のことなんて覚えてないんだと知った。そのときは悲しかったけど、昔と変わらない彼の話し方を聞いててなんか安心したんだよね。
彼から思い出してほしかったけど待ちきれずに、私だって打ち明けた。そのとき、彼はしっかり私のことを思い出してくれた。記憶の片隅に置いてあるだけでも嬉しかった。だから思い出の場所の地図とメモを彼に渡してその日は別れた。
その約束の日…思い出の場所に行くと彼がひまわりの花束を持って私を待っていた。
あの日は私も同じこと伝えようと思ってたんだよ?でも、彼から伝えられたときは涙が出るくらい嬉しかった。
昔にした約束を約束をした場所で果たせることになった。
あの日から私はずっと彼の隣にいる。彼の優しい笑顔を見ていられる。そしてこれからもずっと…
20**年7月 伊藤 A
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なっつん(プロフ) - とても面白かったです! (2017年1月7日 8時) (レス) id: e72932d320 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:S丸 | 作成日時:2016年6月12日 11時