愛が止まるまでは…*#～Peace!～【M.Nakai】 (ページ39)

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そのあと、残された私達も、何だか雰囲気は悪い。

お互いが口をきかないまま、無言で移動車に乗り込んだ。

誰も一言も喋らないし、寝ようともしない。

凉乃と、隣に座ったはいいけど、少し間が空いてる気がした。

すごく、居心地が悪い。

逃れるように、イヤホンを耳にして、音楽を聴く。

流れてきたのは、SMAPの、simpleだった。

…奈乃香。

あの時、どういう気持ちで、この曲を聴いてた？

…奈乃香が全部、悪いわけじゃない。

あんなにキツく当たる有紀も、奈乃香の神経を逆撫でした桃井さんも。

…奈乃香だって、良かれと思ってやった。

自然にこぼれ出た溜息は、メンバーにも聞こえたらしい。

ふぅ。と有紀が息を吐いて、奈乃香が大きく伸びをした。

奈乃香「…さっきは、ごめん。…皆の言う通りだった。…ごめん。」

紗有里「ううん、私も、もっと他に止め方あったよね。ごめん。」

有紀「わかったんならいいけどさ。」

凉乃「…私も、ごめん。」

「……SMAPさんの曲、皆で交渉してみない…？ダメでもさ、…1回、やってみようよ。」

そっと顔を上げれば、驚いたように、皆が私も見てる。

「…や、あの……もういいなら、いいんだけど……」

奈乃香「SMAPのマネージャーさんと連絡取れば、なんとかなるかもしれない。」

紗有里「A、中居さんと仲良いじゃん。マネージャーさんとも、コンタクト取れるよ。」

有紀「…お好きなように。私は、やれって言われた曲をするよ。」

「…うん。…じゃあ、やってみる…！！」

ん。って紗有里と奈乃香が笑って、有紀が呆れたように私たちを見て微笑む。

凉乃は、いいんじゃない。とだけ言って、また自分の世界に戻って行った。