愛が止まるまでは…*#～Peace!～【M.Nakai】 (ページ33)

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あの後、有紀が帰ってくる事はなかった。

花澤さんが私を呼びに来て、この後に取材があった。

あとの3人は、その間にそれぞれ帰って行った。

「…ねえ、花澤さん。」

花澤「はい？」

「…うちら、一年も続かないかも。」

花澤「…はい？！」

動揺したのか、車が一瞬蛇行する。

自嘲気味に笑うと、いやいやいや！！と慌てた様子で否定してきた。

花澤「まだ始まったばかりじゃないですか！！」

「んー…でも、たぶん無理です笑」

花澤「いやいやいや！！…そんなに、仲悪いんですか？」

「結構ですよ。」

花澤「雰囲気ではわかりましたけど…そうなんですね…」

一気に重い空気になる。

悲しそうに呟くと、ぱっと明るい顔を私に向けた。

花澤「南海キャンディーズさんとかは、“仲悪い”で売れてますから！」

「いや、それ失礼…笑」

花澤「あ。」

思わず爆笑する。

ごめんなさい！！と何故か花澤さんが謝って、赤信号で止まった。

花澤「話変わりますけど、中居さんに何か言われました？！」

「…っへ？！」

花澤「可愛いとか、言われませんでした？！」

『結構好きだよ？』

中居さんの声がフラッシュバックする。

バックミラーで私を見ると、花澤さんがクスッと笑った。

花澤「えー、何言われたんですかー？」

「なっ…何も、言われてないですよ。」

花澤「怪しすぎる笑いいなあ、私も恋したい…笑」

「花澤さんは？いないんですか、そういう人。」

花澤「だあれも。笑」

着きました。と車が、私のアパートの前で止まる。

律儀に、部屋の前まで送ってくれた。

花澤「これから、Aさんの個人のお仕事は、私が付かせてもらいますね。」

「わかりました。じゃあ、また明日。」

花澤「はい、おやすみなさい。」

微笑んで、階段を下りて行く。

下につくのを見届けて、私も部屋の中に入った。