オロチ、鎖のない世界に連れて行って［妖怪ウォッチ］

３６ ページ38

(人２)目線
お姉ちゃん幸せそうだなー。
私もあの二人のような恋、
できるかな？

…今はいいや。
応援しよう。
私の事は後回し。
お姉ちゃんに幸福を掴んで欲しい。

鈴も零も眠ってる。
起きてるのはわたし一人。
…暇だ。
星、見ようかな。

(人２)「白鳥、鷲、琴、さそり…ペガ、アルタイル、デネブ、なんだっけ、あと一つ」
さそり座の赤い星の名前が分からない。
そういうのは、お姉ちゃんがよく知ってた。
今は忘れてるかな。
草原に寝転がったまま、昔を思い出す。

あ「ウサギ座、おおぐま座、こぐま座、てんびん座、ケンタウロス座…」
挙げたしたらきりがないほど、お姉ちゃんは知っていた。
(人２)「お姉ちゃん、どうしていっぱい知ってるの？」
あ「この絵本読んだの」
手渡されたのは絵本じゃなくて厚い図鑑。
あ「簡単なの、教えたげる」
それで、私はA…お姉ちゃんからオリオンとさそりと琴と白鳥と鷲を教えてもらった。
あ「また、教えるね！」
(人２)「うん！ゆーびきーりげーんまーん」
その約束は果たされぬまま、離れ離れとなった。

また、お姉ちゃんが覚えてたら教えてもらおう。
それ位、いいよね？
すこしだけ、甘えてもいいよね？
そんな事考えながら、寝床へ戻った。

３７→←３５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す