【ハリーポッター】吸血鬼少女とあの方【８章】 (ページ5)

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キスページ5

「どうせ貴女のことだから、ベットで寝てはいないとは思っていましたけど。
まったく。」

レギュラスは自分の着ていたウールのカーディガンを私の肩にかける。
まだ残る彼の体温と甘い匂いが私の身体を包む。

「せめて暖かい格好をしてください。
家の中とはいえ、外は雪ですから。」

癖のついた白髪をするりと梳く。
胸元まで短くなった髪はふわふわで、レギュラスは満足そうながらも、物足りなそうな表情をしていた。

「ミディアムも似合いますが、腰までのロングヘアーの時期が長かったせいで少し見慣れませんね。
もちろんAはいつでも綺麗ですけどね」

私の背後に回ってきたレギュラスはそう言い、もう一度髪を梳いた。

髪を前に流され、露わになったうなじからリップ音が聞こえる。
ぞくりとするその感覚に身を捩って、くるりと体を反転させた。

『レギュラス』

光に照らされた彼の漆黒の瞳は少しシルバーに輝いている。

綺麗な彼の顔を両手で包み込み近づける。
背伸びをして少し上向けばふにっと柔らかいものが当たる。

角度を変えて貪るような口付けに体は素直に反応する。

吐息を漏らしながら瞳を開けて彼を盗み見る。

官能的な表情を浮かべ、それでいて子供の姿ならではの純粋さが感じられる矛盾。

息が苦しくなってきたので彼のシャツを少し後ろに引っ張る。

とろりと緩みきった顔のレギュラスは頬を赤く染めていた。

「…お昼、食べれそうですか？」

くらりとする頭を彼の胸に預ければ腕が背中に回り、そのまま軽々と横抱きにされてしまった。

『別に、歩けますって』

うなじが近くにあるのはよろしくない。
身を少しよじれば彼はそっと足を床につけさせてくれた。

背後に立つレギュラスは赤い跡が無数についてあるであろう首筋を撫でた。

ひ、と声に満たない音を出したら彼は満足そうに喉でくつくつと笑い、私の右手をとって長い廊下を歩き出す。