お茶会 ページ25
次の日私の部屋で行われた小さなお茶会に集まったのはいつものメンバー。
スリザリンからはパンジー、ダフネにミリセント。
グリフィンドールからシユウ先輩とハーマイオニー。
レイブンクローからはレナさんが来てくれた。
ハッフルパフには女子の知り合いはいないので参加はいない。
セドリックのことで嫌われてますしね。
『いきなりなのに集まってくれて嬉しいです。
全員揃ってお茶会するの、久しぶりですから…』
午後の２時。
部屋の小さなローテーブルの周りを囲むように私たち７人は座る。
真ん中にはスコーンやケーキが乗ったお皿に紅茶のポット。
「えぇ。
でももう体調は大丈夫なの？Aちゃん」
ふわりと微笑むレナさんの目の下にはうっすらと隈が見える。
７年生だから勉強することもたくさんあるのだろう。
彼女はちょうど息抜きにいいって返事をくれたけれど…少し悪いことをしたかな？
『家にいた頃より全然。
こっちにいた方が元気になれるんです。
こうやって皆さんと話せると楽しいですし。』
十分に置いておいたポットを手に取り、みんなのカップに注いでいく。
白い湯気をあげる美しい茶色の液体はふわりと華やかに香る。
周りの彼女たちは少し安心したような表情で動く私を見た。
「そうは言っても、無理は禁物よ！
パンジー達もちゃんと見張っていてね。」
ハーマイオニーが腕を組んでいたのを解き、隣に座るダフネの手を掴んだ。
もちろんだよー、とダフネが微笑み、ミリセントは強く頷いた。
「本当に、Aはもう少し無理しないでほしい。」
「そうだね。
ぼく達にできることならなんでも言って欲しい。
迷惑をかける、なんて思って引くのはぼく達を信頼していないと思わせるから…もちろんそう思っていないのは知っているけど。」
カップに口をつけてシユウ先輩は言葉をきった。
そう思われていたのか、と心の中が温まり、それと同時に少々の罪悪感。
信頼はしているに決まっている。
それでも、全てを話すことはできなくてやきもきする。
『頼らせてもらいます、ね
でも！貴女達にも私は頼られたいです。
私は、それこそ頼りないかもしれないですけど…勉強のことや体を使わないことなら、助けになります！』
優しく微笑む彼女らにつられて少し強張っていた私の顔も、緩くなっていった。
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年1月10日 2時
