湖畔 ページ7
レギュラス、ドラコとグリフィンドールのゆかいな仲間たちを引き連れて城の下にある湖へとやってくる。
木陰の芝生でみんなで座る。
『…ここに、みんなを呼んだのはほかではありません、いろいろと謝罪するためです。』
私から少し距離を置いてみんなが座ったのを確認して、地面に広がる青々とした草を見ながら、私は一言目を発した。
「ん？」
「そのことってもしかして」
「ドールが」
「吸血鬼ということかな？」
ジョージとフレッドがタイミングよく私に聞く。
ハリーを見ると、ゴメンとバツが悪そうな顔で私を見た。
『…皆さん知っているなら話は早いです。
ダンブルドア先生は、私の正体に気づいた方たちがいいというのなら、これからも在学を許可すると言ってくださって…』
途中で割り込むようにシユウ先輩が口を開いた。
いつになく真剣な表情だ。
「僕はAちゃんと他のみんなのようにたくさん関わりがあったわけじゃないけど知ってるよ。
君は優しい。
それはここにいるみんなが知っていることだと思う。」
彼女は包み込むような笑みで私を見る。
それに続き周りもうなずく。
「そうそう。
それにドールがいなくなったら悪戯仕掛人２代目が欠けるだろ？」
リーもいたずらに笑いながら私の背中を軽くたたいた。
「僕は、僕なりに調べた。
もちろん、吸血鬼だということに最初は驚いた。
でも。
本での知識の危ないということと、今までのA、誰にでも優しいこと。比べる対象にもならない。だから僕は自分が信じるほうを選ぶ。
A。僕の、僕達のそばにいろ」
ドラコは一文一文すこし区切りながら言った。
最後は少し頬を染めながら。
「A。
こんなに仲が良くなったのに、お別れなんて嫌だ。
ここにいてくれるよね？」
ハリーが捨てられそうな子犬のような表情で聞く。
「A、あんなことを言ってごめんなさい…でも、ずっと友達で、一緒に卒業したいわ！」
「僕も、君という最高にかっこいい友達を失いたくない。」
ハーマイオニーに続いてロンが食い気味にそう言った。
『もちろん、私も楽しいここを離れたくありません！』
目尻に浮かぶ涙を感じながら私は口角が弧を描くのを感じる。
自然と笑みが浮かんで、私の心は何に満たされているのか、とにかく暖かくて心地が良かった。
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2017年9月8日 7時
