救護室 ページ16
ーハリー視点ー
スリザリン7年生組がたくさんの防御策を練ってくれたと聞いていた僕は…僕たちは城の様子がもうすこしましなのだと想像…いや、願っていた。
実際には崩れたバルコニー、跡形もない中庭、燃えているハグリッドの小屋。
大広間のガラスは割れていて、机や椅子も木っ端みじんになっている。
「フレッドの容態は…?」
救護室となっている城の奥深く、元々はスネイプが使っていた魔法薬学の教室を訪れる。
薬草学の教室や医務室からとってきた道具、そして調合のための鍋があちらこちらに転がっている。
中でせっせと動き回っているのはダフネ・グリーングラスとその妹アステリア、そしてパンジー・パーキンソンだ。
ここは重症者だけが集められているようで、中軽症の患者はもうすこし大きな広間に集まっているそうだ。
複雑な薬は材料をそろえているここで作り、重症患者にすぐに対応できるように。
すこし時間が空いても大丈夫そうな患者には随時魔法薬学専攻の上級生が薬を届けに行っているのだとか。
「フレッド…あぁ、ウィーズリー家の。
彼なら奥の先生の部屋で寝てるよ。重症ではあるけれど、一応安定しているから。」
ダフネはスネイプが使っていた私室の方を指さした。
「忙しいところ邪魔してごめんなさい。
もし私でよかったら手伝うわ。」
ハーマイオニーは広がった髪の毛を近くにあったひもで縛った。
いつの間にかゴムが切れてしまっていたようだ。
「確か数占いを選択してたよね?
解呪をお願いしてもいいかな」
あれやこれやをハーマイオニーに渡して、重そうな呪いにかけられた患者のところへと導いた。
解呪か。
数占いを選択していたら少しは役に立て…いや、ハーマイオニーにはどうせ遠く及ばないどころか足手まといになるか。
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あやにゃん(プロフ) - ベルモットさん» ベルモット様、コメントありがとうございます。 話の筋は一緒でも、結構映画版と原作で違ってきますよね〜 それに原作でも言語で印象がかなり変わってくるので面白いところです(´˘`*) (2020年12月28日 19時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 死の秘宝を読みはじめました。近頃、原作を読んで気がついたところが、映画と原作の中で違いがあったり、映画オリジナルである部分もあったり、と見返して見ると考え深いですよね。 (2020年12月28日 4時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやにゃん | 作成日時:2020年11月20日 2時