捜査 ページ4
『…私…杖では攻撃魔法をしようしていないんですよね。感知されない吸血鬼の魔力で使いましたから。
闇の印はあげましたけれど…そんなこといくらでもごまかせますし…』
逆に証拠もないまま屋敷から高飛びする方が非を認めているようではないか。
流石にセブルスは死の呪いを使っているから、言い逃れできるのかはよく分からないけれど。
でもこの後校長になることからして…
「僕は、防御魔法以外一切手を出していません。
それにドラコも、杖を調べられたとしても最後の１０回ほどは防御魔法でしょう。」
ホグワーツを抜け出すときに流れ弾を避けるために何度も防御魔法を、息絶え絶えに展開していたのを思い出す。
まぁ、ドラコは死喰い人の中でも今は序列が上の方になっているし、あの人的にもつかまってしまったらまずいから何らかの援護は来るだろう。
『一度、マルフォイ邸へ向かいましょう。
…屋敷にはあまり痕跡を残さない方が。
そうだ、セドリックを何処かへ移さなくては…』
私は地下への階段を降りて、地下室の棺桶に触れて姿眩ましをする。
とりあえずは片田舎の寂れた村の端にある小さな小屋に。
少し強い風が吹いたら崩れそうなここは、もう４００年も前のことだけれどお父様がシェルターとして所有していた場所。古くからの防御魔法、人除けが施してあるし、私が秘密の守り人なのでこの場所が知られることはない。
キッチンの床の板を２枚ほど外して、家の下にある土の穴に、きっちりとしめた棺桶をおいた。
虫や動物が寄ってこないように特殊な薬液を塗ってあるし、木が腐ることがないように防腐加工も施してある。
ーーーーーー
「お帰りなさい、A。
早速…家宅捜査についての書類が届きました。
こういう時は魔法省も仕事が早いんだから…」
脚を組んで、くだらない読み物を読んでしまった時のようにレギュラスは呆れ笑いをした。
いつもの真っ白のカップにミルクティーが注がれていて、何ら変わりない日常のようだった。
この世界にはもうダンブルドア先生がいないというだけ。それだけだ。
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2020年5月5日 2時
