朝２ ページ20
招待状はポートキーになっているらしく、二人で９時半にそれに手を添えればあっという間に隠れ穴についた。
「おはよう、Aにレギュラス」
どこか疲れた風なハリーはそう言った。
『おはようございます。』
「何かあったんですか？」
ジニーとやっとくっついたという話を風のうわさで聞いたので楽しくやっているのかと思えば、なんだかそういう雰囲気でもないのでレギュラスは疑問に思ったらしい。
まぁ、疲れた風なのは私たちに責任の一端があるんだろうけれど。
「いや…うん。
大臣が朝来てダンブルドアの遺品だかで…」
『へぇ。あの人大臣にそんなこと頼んでいたんですね。』
スクリムジョールはダンブルドアのことは別に好きではないだろうし、そんな遺品を自ら持ってくるのには少し驚いた。
まぁ、さすがに亡くなったとなれば大臣も直々に動くか…防御の要みたいな人だったし。
「そしてダンブルドアは"Aを信じなさい。"って手紙で。」
私を信じなさい、ねぇ。
助けたい人の幸せのためなら何をしてでも…ってことを見通されてるのか？
「そうだ、フラーのドレスを見に行きなよ。
シユウが作ったらしいんだけど、綺麗だったよ。」
ハリーは首をくるくると回してストレッチをした。
彼は立て直して新しい隠れ穴の二階を指差して、僕は会場の設置とかを手伝ってくるねと向こうへ行ってしまう。
「挨拶に行きましょうか、A。」
『えぇ旦那様。』
右手に持つ招待状に書かれたMr＆Mrsブラックの文字を見て笑みが漏れた。
ーーーーーー
『フラー！』
白に黒の刺繍が入ったドレスを着た彼女は大きな姿見の前で準備をしていた。
周りのシユウ、ジニー、ハーマイオニーがドレスの最終仕上げや髪の毛をやっている。
「
来てくれて本当に嬉しいです。」
顔だけくるりと私たちの方を向けて彼女は微笑んだ。
多分女子３人に動くなと釘を刺されているのだろう。真剣そうだ。
「ちょうどよかったわ、A。
ネックレス、見せてもらえるかしら？」
ハーマイオニーはテキパキと髪の毛を編み込みアップにしている。
白のリボンがアクセントになっていてとても可愛らしい。
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2020年5月5日 2時
