【ハリーポッター】吸血鬼少女は戦う【１１章】 (ページ8)

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罰則ページ8

大広間でＤＡ会合に参加していたと推測されるメンバー全員が書き取りというなの体罰を受けている。

隣のレギュラスからの香しい血の匂いは周りと自分のものにかき消され、とりあえず気分を害する。
多分人間でも相当鉄くさいと思うはずだ。
だって２０人もの生徒が血を流しているのだから。

１回目のハリーが受けた罰則の傷より酷いように見えた。
まぁ推測するにアンブリッジがわざわざ私達のために新しいものを揃えてくださったのだろう。ありがとう。経費は他のところに回したほうがいいと思いますよ、と僭越ながら進言申し上げよう。

「Miss天羽？
どうかなさって」

２列目の席に座る私を見下ろすアンブリッジは高そうなカップでどうせ甘ったるいであろう紅茶を飲んでいる。
よくこんな状況で紅茶を楽しめるものだ…流石の吸血鬼でもそんな悪趣味なことはしないというのに。

口を開いたら戻してしまいそうだ。
冷や汗を流しながら薄く微笑んで罰則の書き取りを続ける。

ジクジクと痛む甲なんてなかったかのように、無心に描き続けた。

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午後の授業が終わってから３時間の罰則だったから当たり前と言われればそうなのだが、外は暗くなっている。
３時間よくもったと自分を褒めてあげたい。願わくばあの新任校長を攻撃したい。

終わり、と告げられた私たちは言葉を一言も交わすことなく、大広間をでていく。
異性との距離はとり、フラフラゆらゆらと、精神的にも物理的にも憔悴しきった様子でみんなは自寮の方へと帰っていく。

浅く息を繰り返し、背後から聞こえてくるレギュラスの足音を聞きながらスリザリン寮に通ずる階段を下りて、入り口を守る肖像画に嫌味を言われながらも談話室に入る。

１９時。
それは、ほとんどの生徒がご飯を食べ終わり、談話室で宿題をするか歓談している時間だ。

アンブリッジはそれを狙ったのだろう。

案の定、私達は注目の的となる。
家のことがなければ参加したい、と言っていた生徒も少なくはないためそこまで嫌な目で見られることはなくとも、何せスリザリンで罰を受けたのは私とレギュラスの二人だけだ。

居心地の悪さと気分の悪さを封じ込めながら颯爽と寝室に続く階段をのぼった。
　

　