【ハリーポッター】吸血鬼少女は戦う【１１章】 (ページ23)

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テスト二日目ページ23

試験二日目が始まった。
午前は筆記、午後は実技と言うハードスケジュールで、１日に何科目もあるので５年生、及びにNEWT試験を受ける７年生はピリピリしていた。
普段のテスト前ならば余裕そうに復習をしているハーマイオニーは本と机にかじりついてご飯を食べる間も惜しんで勉強しているし、ロンはいつも以上に絶望的な表情を見せている。

優雅にお茶を飲むレギュラスを睨むドラコはふとどうでもよくなったのか、朝食前になると屋敷しもべに本を全て寝室に持っていかせてフルブレクファストを食べ始めた。

『テストには脳を働かせる必要がありますから、甘いものを食べるといいですよ。』

と不安げなダフネに助言すると、ハッフルパフ、レイブンクローからも甘いパンケーキやマフィンを注文し出す声が聞こえてきてなんだかいたたまれない気持ちになった。
…そんなに私の言葉信じてるの…？

まぁ、誰の言葉とか関係なく、とりあえず藁にもすがる思いなのだろう。

「そう言う貴女は余裕そうですね？」

『まぁ、ちゃんと勉強しましたし？』

朝からたくさん食べる気のしなかった私はクッキーを４枚ほど食べて本に目線を落とした。
…闇に対する防衛術には実技がなく、筆記テストがそれを埋めるように２倍の長さある。

闇に対する防衛術なんて正直感覚的に覚えてきた私や、おそらくハリーにとっても、このテストは最難関と言っても間違いではないだろう。
感情でものを語ると自分のことは棚に上げて論理的に答えなさい、と赤でマークされるのでたまったものじゃない。アンブリッジの小テストは散々な点数だったので私はこの教科だけは真面目に取り組んだのだ。本のページ数まで暗記できるほどに。

「…なら、相手の武装を…」
『第２章、５４ページ"相手の沈静化・無力化について。"』

話を聞いていたらしいミリセントが手元にあった本の５４ページ目をめくれば当たっていたようで呆れの目線をこちらに寄越した。
なんて面倒な覚え方をしているんだと目が言っている。

…まぁ、私もそう思うけれど、教科書と全く同じ答えを提出したらイチャモンつけるにつけられないのでは？と言う結論に至った為だ。
異論は認める。聞き入れるかどうかは置いといて。

　
学校の時計台の鐘が予鈴を鳴らした。
ザワザワと席を立つ生徒の後に続く。
　
　