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「ふぁ……ここどこだ……」
カーテンの隙間から入り込んでくる朝日に照らされ敦は目を覚ました。
ボヤッとした意識で辺りを見渡していた敦。
すると枕元に置いてあった携帯から電子音。
敦は慌てて電話に出た。
「は、はい?」
「グットモーニン!敦君」
電話からは太宰の声。その声を聞いて昨夜の事を思い出した敦。
「お蔭様でこんな大層な寮を紹介していただいて」
屋根のある建物で布団に包まって眠るのは久しぶりの敦はジーンとしていた。
「それは良かった
ところで頼みがあるのだけど」
「?」
「助けて死にそう」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
敦が目覚める少しだけ前の時間
「零さん御免なさい」
布団の上で携帯に頭を垂れるAと
その携帯からは零の嘆く声
「全く、Aの行動力には肝が冷える」
というのも、前日の夕方に電話を切られた零は
世界の外にある世界の見るための結晶でAの行動を見守っていたのだが、
流れの早い川に飛び込んだり、探偵社員の一人を睨み付けたり、脚を木片で怪我したりと
色んな意味で零に心配をかけていたのだ。
「御免なさい…」
「…別に怒ってる訳ではない、
Aが無事ならそれでいい」
零は優しい声でAにそう伝えて電話を切る。
Aは携帯をユックリと閉じて呟いた。
「どうして私なんかを心配したんだろう?」
淡紫色の目が哀しそうに細められたその時。
Aの携帯から着信音。零が何かを伝え忘れたのか?と思い電話に出る。
「はいAです。」
「おはよーうAちゃん」
それは零の声ではなく、太宰の声だった。
「お早よう御座います」
「脚の調子はどうだい?」
「至って普通です」
「それは良かった、それで一つお願いがある」
「?…何でしょうか?」
「助けて死にそう」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
太宰の電話を受けて寮の外に出る敦。
そこには…ドラム缶に嵌った太宰の姿。その横には異様なものを見るような目のAが居た。
「やぁよく来たね」
「お早う御座います中島さん」
「早速だが二人とも助けて」
「え…何ですかこれ朝の幻覚?」
敦は太宰の姿に動揺を隠しきれなかった。
Aは無表情だが冷たーい視線を太宰に刺していた。
敦はドラム缶を蹴飛ばして太宰を助け出した。
太宰は他社員に助けを求めたが皆、同じ事を云うだけだった。
何だと思うと聞かれた敦とAは口を揃えってこう云った。
「「死ねばいいじゃん」」
「御名答」
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御影(プロフ) - 綾田さん» コメントありがとうございます！ (2023年1月10日 7時) (
レス) id: e37802ecfa (このIDを非表示/違反報告)
綾田 - 夢主がめっちゃかわいいっ！？です。どんな子なのかな？と読み進めてたら、好みドンピシャで……マジかわいいです。ありがとうございます。 (2023年1月9日 21時) (レス) @page13 id: 9d196278d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御影 | 作成日時：2022年5月29日 22時
