第百二十二訓 ページ32
「…は？」
説明ないしは謝罪を聞く気満々だった土方は予想の斜めをいく内容に思考がショートした
『三日から九日までの一週間、自分が何してたのか記憶になくて…』
朝礼の時、副長に確認するまで今日は六月三日だと思ってました
そう言うAの表情は極めて真剣で本当にふざけてる様子は見られない
『部屋の日めくりカレンダーは二日で終わってて、朝三日に変えたんです』
今日は六月三日
Aの記憶の中でも昨日は二日で、普段通り眠りに就き起きただけ
しかし、朝食堂に行くと隊士たちからはまるで幽霊を見たというような視線を受け
軽く会話した者からは決まってこう言われた
″今日は起きれたのか″
何の話か全く身に覚えがないAが聞き返すと
一週間可笑しかっただの、久々に起きてるところ見ただの…
『さっき新聞でも居間のテレビでも確認してきました…今日が六月十日だって。教えてください、私…この一週間どうやって過ごしていたんですか』
A自身も相当混乱しているのか、いつもの凛とした姿と違い不安気に瞳が揺れている
膝に置かれた手は震えるほど強く握り締められていた
やはり嘘を言っているようには見えない
「…仕事サボって眠りっぱなしだった、この一週間」
土方はAに一週間自分が見てきたことを話した
土方がAに腹を切らせようと考えていたことも全て
話すにつれてどんどん顔が青ざめていく
『そんな…私、沖田みたいになってたんですか』
「…あァ、そうだ」
ﾄﾞｶﾞｧｱｱﾝ
直後、襖が吹き飛び部屋の中は爆風に包まれた
「すいやっせーん、なんかむしゃくしゃしたんでやりやした」
「ｹﾞｯﾎ、総悟てめェ！！」
焦げ臭くなった部屋に飄々と入ってきた沖田は、懐から携帯電話を取り出すと軽く操作し咳き込んでいるAに画面を見せた
『ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ、な、何コレ！？』
「良く撮れてるだろィ」
画面内にはAが映っていた
ボサボサの髪でだらしなく半開きになった口から涎を垂らし、寝ているAが
「この阿保面なんか傑作でィ」
他にも出てくる身に覚えのない写真たち
見た目は自分そっくりの別人を見ているような気分だった
『何なの一体…』
結局理由は分からなかったが、自分の意思ではないことを必死に訴えた
その剣幕に土方も「まァ、確かにいつもと様子が違っていたからな…」と答える
サボった分休み返上で働くと土方に約束し、沖田の携帯をへし折ることでその場は収まった
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みぃ(プロフ) - この作品とっても大好きです！更新頑張ってください！ (2019年6月15日 16時) (
レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
伝説じゃないパンダ(プロフ) - とても、面白かったです！続きがとても楽しみです！立花。。。。あ、立花ぁ〜。続編おめでとうございます！！更新応援しています！ (2019年5月3日 20時) (レス) id: 38426ec896 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！立花、、、、辛いです(泣) 続き楽しみにしております。頑張ってください！！ (2019年4月18日 1時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
時神時神@コーラ中毒(プロフ) - 立花……（泣）続き楽しみに待ってます……立花ぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ (2019年4月18日 0時) (レス) id: 6a39446066 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまね | 作成日時：2019年4月17日 23時
