【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ15)

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第六十四訓ページ15

その手には携帯電話が握られており画面をこちらに向けている

見ろ、ということだろうか
一番近くに居た近藤が画面に顔を近づけた

「なになに、″喜々はちっとシャイなんだ。奴も無事だ、今メールがきた″って何コレ！人見知り過ぎてメールでしか会話できないってことォ！？」

「おいそんなんでやってけんのかよ、大丈夫か？この国」

引っ込んだ携帯がまた出てくる

「″うるせェな、喜々は筋金入りのシャイボーイなの。もういいから、遠征いいから。江戸に帰してもらえる？中止だ中止″…だってさ」

「…まあ、不測の事態も起きちまった訳だし妥当だな。一橋公を安全に江戸へお帰しするぞ、全員配置につけ」

土方の言葉に全員きびきびと動き出す

『あ、また出てきた』

″捕まえた連中はこっちに任せな、連絡はしたから直に町奉行が来るだろう。お前たちの任は俺たちを無傷で江戸に帰すことだ″

『こっちってどっちよ…一橋公自ら連絡とってくれたの？随分気の利くお偉いさんだなおい』

というか、斉々様さっき私と普通に話してたよね？

シャイボーイ息子だけだったよね？
何であんたまで画面で会話してんの、いちいち面倒くさいんだけど

宿場町を出てから江戸までは襲撃に合うこともなく

途中色々あったものの、真選組は無事に警備の任を終えた

徳川御三家の一つ、一橋の者を無事襲撃から護り抜いた真選組はその後

攘夷浪士たちから江戸の治安を守る戦闘特化の警察組織として幕府に置かれることになった

元々浪士組を募った本人である松平は警察庁の長官になるらしく真選組もそのまま彼の管轄となるらしい

組織として成り立たせるためにまだまだ決めなければならないことも多い

対攘夷浪士用に新たに発足するこの組織が機能を始めるまではまだもう少し時間がかかりそうだ

ともあれここからようやく…

私は侍としての道を進み始めたのだった