【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ12)

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第六十一訓ページ12

「あだっ」

殴られた肩をさする立花を横目に溜め息を吐く

『…それで、その一橋公警備の任務はいつなの？』

「明後日です」

『え？』

「明後日です」

『……いや、伝達遅くね』

____

__

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4月13日

いつにも増して気合十分な男たちが屯所前の広間に集っていた

「この任務は俺たちの今後に大きく左右する超重要任務だ。必ず成し遂げてみせるぞ！」

＿オォ！

「任務に就く前に皆に言っておきたいことがある、聞いてくれ」

先頭に立つ近藤の言葉が皆の士気をより高めていく

「侍のあり方は一つじゃねェ。迷い悩み、自分の理想を追い求めるその姿勢こそが侍なんだ」

『…えっ』

「だから探し続けろ、抗い続けろ、あらゆるものが氾濫するこの時代から…自分だけの真の道を選び、突き進め！」

そう、俺たちの名は…

真選組だァアアア！！

ウォオオオオオ！

刀を高らかに掲げ、咆哮する男たちの中、微動だにしない者が一人だけ居た

『(迷い悩み、自分の理想を追い求める…)』

同じだ…

あの人と

″侍になりな…″

″迷ってもいい、悩んでもいい…″

″お前の理想を追い求め続けろ…″

"そのために生きろ、生き続けろ″

″醜くてもいいじゃねェか、目を背けるな、抗い続けろ…A″

『(近藤さんは…もしかして…)』

「＿い、おい、いつまでボーっとしてやがる」

笠の上からペシッと叩かれ我に返る

「油断してんじゃねェぞ、いつ攘夷志士が現れるか分からねェんだ、集中しろ」

『すんません……ところで土方さん』

「あ？」

『ムスカ大佐って…あれヅラだと思いません？』

「任務に集中しろって言ってんだろーが！！」

『だってあれ大分際どいですよね、映る度にズレたヅラに見えて…気になって気になって集中できません』

知るかァ！と叫ぶ土方の後ろからヌッと沖田が出てきた

「それは違うぜ柊」

『何が』

「鬘だったら態々あんな後退アピールはしねェ、あれはヅラじゃない。つまり奴は…前頭部ハゲだ」

『…っ！？』

「いや何そんな衝撃受けた顔してんの柊！？」

『そんな…まさか、あの髪型で隠してるつもりだとでも…？散々前髪靡かせといてそれは…』

「それだけじゃないですよ師匠」

今度はAの後ろから立花が姿を現す

「大佐は…大佐は…28歳っす(諸説あり)」

「『…！？』」

「何揃って驚いてんだ！別にいいだろうが、つーか仕事に集中しろォ！」