【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ28)

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第七十二訓ページ28

「慌てずにー、そこ、走らないで！ここから先は立入禁止っす、エリアBの皆さんはこちらから焦らず避難をー」

館内アナウンスでも避難誘導を促しているが、人の多いこの場を収めるのに二人では限界がある

それでも市民を、江戸を護るため、己の身を顧みず職務を全うする

それが彼ら真選組である

″激撮！密着真選組24時冬の大捜査スペシャル″

午後0時50分過ぎ

ターミナルで発見された不審物
周囲を包む緊迫した状況は収束に向かっていた

真選組の応援が駆けつけ、ターミナル内の避難誘導も速やかに完了した

ここからは危険故に取材班も外へ避難しなければならず、特別に小型カメラを設置させてもらうことになった

『……空っぽ』

慎重に、細心の注意を払って…
X線検査装置でアタッシュケース内を確認したところ、中に爆発物等は映らなかった

再び慎重にアタッシュケースを開き中を確認する

…空だ

現場の者たちに安堵の表情が広がる

その後ケースに付着した指紋などを調べ、アタッシュケースは回収された

午後1時30分過ぎ

一時騒然としたターミナルは無事、事なきを得た

仕事を終えた真選組は撤退し、ターミナルにはいつもの活気が戻りつつある

真選組の仕事は刀を振るい不逞浪士を検挙することだけではない

そう、彼らはいつも見守っている

私たち江戸の市民が危険に晒されないように、彼らの活躍によって私たちは日々安心して暮らすことができるのだ

ｻﾞｻﾞ

あ、あー、こちら一番隊、沖田

過激攘夷浪士追っかけてたら何故か関係ない住宅街からどんどん黒煙が上がり始めた

至急応援よろしく頼まァ

『それあんたがバズーカぶっ放しまくったからだろ、自分でどうにかしろ』

おい柊、隊長命令でィ
面倒くせェから俺の尻拭いしやがれ

『テメェのケツはテメェで拭けや、つーか一番隊に拭かせろ。こちとら空のアタッシュケースに何時間も時間取られてイラついてんの、ったく…何が不審物だあのクソ従業員が。無駄な時間取らせやがって』

「ちょ、師匠。まだカメラ回ってますからっ」

『あ、やべ』

″激撮！密着真選組24時冬の大ｓプツッ

『……もっと面白い番組ないもんかねェ』

リモコンでテレビの電源を切ったAはちゃぶ台に置いてあった煎餅を囓った

ﾊﾞﾘ、ﾎﾞﾘｯ

『ブフッ、辛っ、え、何コレ辛っ！？た、立花ァ！水っ水ー！！』