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土方さんはコホンと咳払いすると沖田さんと共に向かい側のソファーに座る。
「オイ、万事屋。チャイナはいねェーのか?」
「あ?神楽なら定春の散歩だが…え!なになに、おたく神楽に用があんの?もしかして告白とか?いやー、まさかてめェにロリコン趣味があるとはなァ。人は見かけによらねェーな。」
「マジですかィ、土方さん。それは知りやせんでした。さっそく屯所のみんなに知らせねェーと。」
沖田さんは懐から携帯を取り出そうとしている。土方さんは口元をヒクつかせながら沖田さんと同じように自身の懐に手を入れた。けれど、出てきたのは携帯ではなく茶封筒。
「なんですか?それ。」
僕の質問には答えないで、土方さんはガサガサと中身を取り出す。その間、沖田さんも黙ってその様子を見ていた。
取り出されたのは、何の変哲もない紙。土方さんから差し出されたそれを銀さんは訝しげに読み始めた。
「………っ!」
銀さんの目が紙の字を追うごとに開かれていく。
「ソイツは今日屯所に届いたモンでさァ。」
「銀さん、いったいそれには何が書いてあるんですか?」
沖田さんの声に便乗するように僕は口を開く。
銀さんは一度僕に視線を向けた後、沖田さんに目を向けた。
「総一郎君、悪いんだけどさァー。あっちでAを寝かせてくんねェ?丁度お昼寝の時間だしな。」
「旦那ー、俺総悟でさァ。しかもアンタ全然悪いなんて思ってやせんでしょ?貸し一つってことで。」
そう言うと沖田さんはAちゃんを抱きかかえて寝室に連れていった。
「あーあ、万事屋ァ。アイツの貸しは高ェーぜ?」
「大丈夫大丈夫。ソレ返すのは多串くんだから。」
「誰が多串だ!」
土方さんはたばこを取り出すと火をつけて吸い始める。銀さんは立ち上がって冷蔵庫にむかうと、そこからプリンを取り出してきた。再びソファーに座ると、蓋を開けてパクパク食べ始める。土方さんはそれを見て少し眉を潜めた。
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