姫は過眠症【テニスの王子様】×【家庭教師ヒットマンREBORN】 (ページ3)

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視界に入ってきたのは、見慣れたシンプルなお部屋。

特にごちゃごちゃしたものが嫌いな彼女のことだから必要最低限の物しか置いてないけど、僕らにとってはここはとても居心地が良い僕達だけの空間だった。

『おーい、司ちゃーーん？』

いつもなら、「遅ｪぞ！」と言う声に「ごめんごめん！でも、リボーン持ってきたよ！」と謝る僕。そして「お！偉いな！よしよし」と僕の金髪頭を撫でてくれる、僕の大好きな大好きな司ちゃんの笑顔があったはずだった。

…だけど今日は違う。

『…司…ちゃん…？』

彼女の高級ベッドは僕と彼女が二人並んで横になっていても十分な広さだ。僕たちはここでよくお気に入りの漫画や本を読んだりしている。けれど、そのベッドの上には僕が昨日貸したリボーンの漫画が開いたまま置いてあるのだけれど、肝心の司ちゃんがいない。トイレだろうか？手持ちぶさたになってしまった僕はなんとなく置きっぱなしの漫画を眺め始めた。

『ん？あれ？…真っ白？』

なぜか。
そのリボーンの漫画のページは真っ白で、背景はおろか人物も吹き出しも、もちろん台詞も何もないメモのような紙きれのページだったからだ。

これ、僕が貸したやつだよね？と不思議に思いながらも前のページをめくると、ちゃんと漫画が書いてある。それは丁度、リボーンの誕生日あたりのストーリーだ。
…もう少し前をめくってみる。そうすると今度はランボが登場するところだった。

この漫画を調べてわかったことは、先程のページより前のページは何の異変もないということ。だけど、リボーンの誕生日を過ぎる丁度そのあたりのページから最後までは真っ白だった。

『うーん…？』

僕が首を傾げた瞬間、そのページが光始めた。

『.........え、』

暫くしてその眩しさはさらに増して、目を開けていられないほどの光が僕を包んだ。

『え、何なに？一体何なんだよ！』

これは、最初から決められていたことだろうか、それとも誰かの気まぐれなのだろうか。

ついに僕は意識を手放した。