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「ーーーAちゃん、君は一体。」
そう言えば、彼女の電気を喰らった後はそれなりに焦げてたし痛みも確かにあったのだけれど、数分後にはそれも無くなっていた。いや、それどころか、身体が軽くなっていたような気さえする、と今にして思った。
相変わらずニコニコとしているAちゃんを見遣る。数分後に出てきた山崎さんの治った!という報告を聞いて、彼女のその能力はもしかしたら大変なものなのかもしれないと、脳の片隅で警鐘が鳴り響くのを感じた。
元気になった山崎さんと共にAちゃんの病室に戻っていれば、暫くして銀さんが病室にやってきた。片手には白い箱を持っている。
「旦那!」
山崎さんは驚いたように目を丸くする。
「これをAに渡しにきた。一日遅れちまったが、こいつとの約束だったからな。」
銀さんは僕から彼女を受けとって抱き上げると、病室のテーブルに箱を置く。
「……ん?」
その際に彼の懐から一枚の用紙がヒラヒラと落ちてきた。何の紙だろう。督促じゃないだろうなと警戒しながら表面を開こうとすれば、脇から取られてしまった。取った相手は勿論、銀さんで。ダラダラと顔中から汗を垂れ流していた。
「……銀さん?何で隠すんですか?」
「いや、俺は別に良いんだよ?別に見られても気にしないから。たださ、ただこれ見たら絶ってぇーお前ら俺のこと誤解するだろ。俺を疑うだろ。この間のガキの時みたいに!銀さん、もうわかってるんだから。お前らが銀さんのこと、どう思ってるのか、もう分かってるんだからぁぁ!!」
いや何を言ってるんだろう、この人は。
「新八くん、アレはなんだったんだい?」
「あ、いや。ちゃんと見る前に取られちゃったので。見えたのは鑑定結果、とだけ」
「あーー…まぁ、その話しはおいといて。とりあえず、箱開けっぞ?」
銀さんは気を取り直すように真っ白な箱を開けた。
『あ……』
そこには美味しそうな苺パフェがあって、甘い香りが室内に充満する。Aちゃんは嬉しそうに両手を叩いていた。
『....おお!』
「約束は約束だ。銀さんは約束は守る主義だから。」
『ん!』
彼女の喜ぶ姿をみて、銀さんは嬉しそうに笑っていた。
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早桃 - めっっっちゃ好きです、、、。これは神作品に出会ってしまったぞ!続きが気になりすぎますゥ゛ゥ゛ゥ゛! (2022年4月5日 23時) (レス) @page31 id: 636f4996a9 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - ナツメさん» よろしくです!! (2020年6月11日 7時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - printemps(プランタン)さん» プランタン様、コメントありがとうございます!更新を喜んでいただいて嬉しいです。今後ともよろしくお願いします!! (2020年6月11日 2時) (レス) id: a56d032004 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - わーい!更新されてら (2020年6月9日 9時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - 常夏さん» 常夏様、返信が遅くなり申し訳ありませんでした。コメント、ありがとうございます!!今回漸く更新しました。スローで申し訳ありませんが、頑張って今後も更新できればと思います^_^ (2020年6月9日 4時) (レス) id: a56d032004 (このIDを非表示/違反報告)
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