叶えたかった約束 ページ25
―――…
「ヅラァー…テメ、Aっつー名前のガキを聞いたことあるか?」
「ヅラじゃない、桂だ…ったく、貴様、それが人に物を聞く態度か!あ、お兄さーん、可愛い子いっぱいいるよー、遊んでいかない?」
看板を大きく掲げながら、道行く人々に声をかける桂。そんな桂に銀時はため息をついた。
「いいから、答えろ。あの手紙はお前の字だろ。何のつもりだ。まさかテメェーのガキか?」
「馬鹿を言うな。アレは、銀時。お前のガキらしいぞ。」
「..........は?」
「…………。モクセイ、という組織を知ってるか?滅多に表に出てこないが、どうもそやつらの研究が深く関わっているらしい。」
「どういうことだ?」
「攘夷戦争の時に流された志士の血。その血を採取して人工的に子供を造る、そんな組織らしい。」
「んなこと、可能なのか?」
「当然、殆どは失敗したようだ。だが、ある女性と、ある志士の血からつくった細胞から.....見事成功例がでた。」
「オイオイ、まさか、」
「お前の血だ。かつて白夜叉と呼ばれ、畏れられたお前の、な。」
「..............」
「もっとも、その母親と思われる女性は俺の目の前で死んだ。治療しようにも、恐らく防衛本能だろう。電気が流れて大抵の奴らは近づくことさえ叶わんだ。」
「電気、か。」
「その女の電流は攻撃用のみならず、加減を調整すれば人間の細胞を活性化させ、怪我や病の治癒を一時的に助けるらしい。攘夷戦争時は重宝されたようだ。」
「................」
「だが、モクセイ自体眉唾もので、情報も少ない。もし自分の子か...........真偽が知りたいのなら、鑑定でもしてみれば良かろう。」
少なくとも、お前自身にそう言った心当たりはないのだろう?と桂は問う。
「.................あー........多分。酔いまくった時に致してなければ。」
「多分だと?この間のガキといい、あまりにもだらしなさ過ぎると、銀時、いつか自らの身を滅ぼすぞ。」
「わかってるよ、テメェーは俺のカーチャンか。」
「馬鹿か貴様は。俺がお前の母親だったら、もっと良い子に育てるわよ。うふ。」
「..............。あ、お兄さーん、ここにぶっ刺して欲しそうなヅラ子がいるよー、遊んでいかない?」
「貴様ぁぁ!!ヅラ子ではなく桂だ!」
Aが来て一日目の夕方。
歌舞伎町某所のキャバクラ前での出来事だった。
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早桃 - めっっっちゃ好きです、、、。これは神作品に出会ってしまったぞ!続きが気になりすぎますゥ゛ゥ゛ゥ゛! (2022年4月5日 23時) (レス) @page31 id: 636f4996a9 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - ナツメさん» よろしくです!! (2020年6月11日 7時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - printemps(プランタン)さん» プランタン様、コメントありがとうございます!更新を喜んでいただいて嬉しいです。今後ともよろしくお願いします!! (2020年6月11日 2時) (レス) id: a56d032004 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - わーい!更新されてら (2020年6月9日 9時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - 常夏さん» 常夏様、返信が遅くなり申し訳ありませんでした。コメント、ありがとうございます!!今回漸く更新しました。スローで申し訳ありませんが、頑張って今後も更新できればと思います^_^ (2020年6月9日 4時) (レス) id: a56d032004 (このIDを非表示/違反報告)
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