【ヒロアカ】To my dearest. Ⅳ (ページ41)

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後少しの辛抱だ、とAの肩を軽く叩く轟。

『そうね………わかった、がんばる…』

顔をあげる。けれど、なにか違う。

彼は私の肩なんて叩かないわ。それに、そんなに優しく同情したりなんてしない。彼、案外冷たいものね……

轟がAを見つめている。まとわりつくような視線、嫌な気配。

キン、と親指で鍔を弾いて鯉口を切った。

「おい、冗談ならよせ」

『黙れ、さもなくば、うん、そうね……』

斬る。

細い音と共に真剣が抜かれる。轟であったはずのソレは異様に機嫌がよさそうにニコニコしはじめて、それからひしゃげたカラスのような声で笑いだす。

「ガギャギャギャギャギャギャ！！！！！」

『黙れと言った』

Aの殺気の色が濃くなる。息が詰まったように急に笑うのをやめた轟(？)は恐ろしい顔でAを睨んだ。

『男前はガン飛ばしても男前ね』

一撃で首を撥ね飛ばす。全く肉の質量がなかった。手応えはほとんどなし。息を吐きながら静かに刀を鞘に戻す。

それにしても、なんだか寒い。

早く轟くん探さないと。

早く………早く合流して、それでこんなところ、早くでなきゃ……

だって、暗い、こわい、こんなところにひとりなんて、ああ、誰か、

ひとりはとっても

サミシイ

轟「金烏！！！！！！！」

『イ゛ターーーーーーーーーーイ！』

えっ…………………………………………え？グーじゃなかった？顔………………………………………………

轟「わ、悪い………顔……焦った……」

『あぉ、あっ、大丈夫よ…？取り乱してるわね……』

轟「いや……お前がテレビに刀突き刺してから動かなくなったから………なのに急に寂しいとか……」

『え、え………そうなの？エエー……ごめんなさいね…逆じゃん……罠にはまってるの私じゃん……』

轟「………くそっ、こうなったらこのビックリドッキリハウス全部攻略するぞ……！」

『嘘でしょ？心臓何個あるのだわ？ていうかビックリドッキリハウスって何？も～～！天然怖い～～！』

心臓に毛生えすぎでは？長生きするわー、絶対長生きするよ。あと千年生きれるね。

《scary story……こわいはなし》

この先は金烏ちゃんと轟くんが燃やしました多分。