【ヒロアカ】To my dearest. Ⅳ (ページ42)

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【extra edition】The Impatient ページ42

またしても卒業後if捏造。ｶｯﾁｬﾝとAちゃんの共闘。
アニメｶｯﾁｬﾝのつり目かわいかったですね！
本編は鋭意執筆中！来週までには………また更新します………

＊

「ンだこれ」
『何よこれ』

二人は同時にひどい顔をした。嫌悪と憎悪を足して憤怒を掛けた顔をした。

状況は最悪だった。

ヒーロー、敵のそれぞれがあちこちに薙ぎ倒され、血にまみれ、辺りはひどい匂いに包まれていた。裸の木々はへし折られ、草本は踏みつけにされ萎れ。敵の個性であろう攻撃で、抉られた土のあとが痛々しい。

短気な彼・彼女にも風雅心があった。木々を愛で花を慈しみ、清風を愛する心があったのだ。そして何より、仲間を仲間として愛する、絆を重んずる人間だった。

Aが長いため息を吐いた。風が熱を孕みはじめる。頬を上気させて、厚着の爆豪は笑った。ニトロの甘い香りが、Aの鼻腔を擽る。

「ハ！！サイコーの景色じゃねえか、礼言うわ、アイツに焼き入れてやろーぜ」

『私たち特別気が合うみたい。焼くのって私たちの専売特許よね♡』

敵から斬撃が放たれる。地が抉れるほどの威力。二人は距離を縮めながら避ける。Aより先に爆豪が仕掛けた。目眩ましを放ってそのまま後方へ跳ぶ、怯んだ隙に抜刀しないままの柄で敵の鳩尾を彼女がぶん殴る。衝撃で敵のからだが宙に浮いた。そのまま左足を軸に、華麗に回し蹴りを決めて爆豪の方へ敵を蹴飛ばした。

反撃の余地なく上から絨毯爆撃をモロに食らった敵はうつ伏せのまま地に沈む。

「背中か顔面か………焼き入れられンならどっちがいいか選べや、オイ！！！」

『選ばせてあげてるの、ほら、泣いて喜んで構わないわ』

二人の顔面圧に敵は泡を吹いて気絶した。その敵は捕まった後もしばらく泣いていた。慰められながらの事情聴取も、お陰でスムーズに進んだそうだ。終われ。

《The Impatient……短気人間》

すぐ怒る。とりあえず口撃から。それでもすぐ手が出る。足も出る。何なら火の手も上がるしすぐ爆発する。