【ヒロアカ】To my dearest. Ⅳ (ページ22)

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『………よしっ』

体育館γ。私は個性を更に強化すべく一人で練習してるわけです。皆がいるとなかなかできないこととかあるしね。

今までの経験で得てきたこと。それから────……オーバーホールとの戦いで、私が新たに理解したこと。

『(………今までは、私が触れたところから少しまでしか伝播しなかった熱が、範囲を広げていて…………)』

そう、広がったの。林間の対土魔獣のときは石投げたところを中心に縦横だいたい2メートルくらいにしか熱は伝播しなかった。もちろん森を燃やしちゃダメって意識はあったから、一応手加減はしてたんだろうけど。

対オーバーホールでは私が手をついたところから…………どれくらいかな、50メートルくらいは熱伝播させれてたと思う。だからあんな極太の針も、一瞬で溶かせれてたんだ。

『(う～ん、もしかして、個性結構上手に操れてるのでは………？)』

エンデヴァーもいってた、やっぱり何回も繰り返して個性使うことって大切なんだなあ。

『よし、』

考えるよりまず行動。私がやりたいのは、個性を使うその瞬間だけ最高温度にして、敵に対して最大のダメージを与えつつ周囲の被害を最低限におさめること！

そのためには？う～ん、何をすればいいの？例えば？何かしら、イメトレ？

緑「Aちゃん！」

『ん？あら、どうかした？』

緑「僕も体育館一緒に使っていいかな？自主練しようと思って…」

『ああ、問題ないのだわ、暑いと思うけど………あ！そう！あなたに聞きたいことがあるのだけど！』

彼たしかオールマイトに私が今一番知りたいこと教わってたはずよね。彼の教え方の巧拙は置いておいて、とりあえず教えてもらえたりしないかな？

緑「え、え～………う～ん、普段から使う力に力が入ってちゃダメなんだ、まずは肩の力を抜いて」

『ふん、なるほど』

緑「常に出せる力の２０％くらいを維持して………」

『少し離れていて…うん、こうね。』

緑「そしてインパクトの瞬間に１００％！」

緑谷のシュートから強烈な爆風が放たれる。飛躍的な緑谷の成長にまざまざと驚いた様子を見せる金烏。すぐに表情を引き締め、彼の言葉を復唱しながら実践する。

『インパクトの瞬間に………こう！ね！ふんふん…………ありがとう、助かったのだわ、やっぱり個性使いこなすのって難しいわね！明日はB組と合同訓練だし、気合いいれましょう！』

緑「うん！頑張ろう！」

《Changing……成長》

少しずつの成長を感じ、一歩ずつを踏みしめる。