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梅「緑谷ちゃんとAちゃんに会いたがってる？」
消「厳密には気にしてる、だが………要望を口にしたのは入院してはじめての事だそうだ」
『エ、エエ！？！アイタイ？！？！』
麗「落ち着いて！」
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なんてことがあって、私たちはエリちゃんに会いに来た訳である。え、ええ…………ほんとに私なんかに会いたいの………？だって私………ほら……きれいな戦い方とかできないし………どちらかといえば、ね？野性的じゃん………髪とか振り乱しまくったよ………怖くない？大丈夫？トラウマとかそのへん。
緑「会いに来れなくてごめんね」
『お、お久しぶりなのだわ、顔色よくなったわね、ｳﾝ！』
通「フルーツの盛り合わせ！よかったら食べて！」
先輩はどうやら桃に食いつくだろうと思っていたらしいが、エリちゃんはリンゴの方が好きらしい。常闇くんと一緒だね。かわいいからうさちゃん剥きしてあげよう。
「ずっとね、考えてたの」
ずっと考えてたけど、デクくんの名前知らなかったらしい。ちょっと笑った。丁寧に自己紹介してあげて、それから話の続きを聞く。
「皆……私のせいでケガを………私のせいで、苦しい思いさせて、ごめんなさい……私のせいでルミリオンさんは力を失くして……フォルブランニルさんも、前はそんな手袋してなかったのに、……」
『(ああ、)』と思う。こんなにいっぺんに私のせいだ、なんて単語を聞くのは初めてだ。可哀想に、もちろん私たちだって望んで傷つきに行ったわけではないけれど、傷ついたことはこの子のせいではない。
先輩が明るく声をかけるけれど、エリちゃんはうまく笑えなくって、私は泣き出しそうになってしまう。
緑「文化祭！エリちゃんも来られませんか！！」
天才か…………？そんなことしたらエリちゃんﾆｯｺﾆｺになっちゃうな！！そうしよう、そうするのがきっといい！
『あのね、文化祭っていうのはね、学校の人がいろんな人に楽しんでもらえるように出し物をしたり食べ物を出したり………あ、あ！リンゴ飴とか！あるかもしれないのだわ！』
「リンゴ飴…？」
通「リンゴをあろうことか、さらに甘くしたスイーツさ！」
消「校長に掛け合ってみよう」
緑「エリちゃんはどうかな…！」
ほっぺたが真っ赤でリンゴみたいになってた、行きたくないわけないよね。もちろん行こう！かわいい！
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作者名：冬谷 | 作成日時：2020年6月29日 21時
