14話 ページ14
「あっはっはっは！まさかAだったとは、全身黒づくめなもんでわからなかったよ」
場所は変わりここは兄の部屋。
先ほど自分に拳銃を突きつけた本人＿＿イゾウは
Aだと気づかなかったとこの部屋で一人笑っていた。
船長室の目の前でぶつぶつ言っていた自分が
白ひげを暗殺しに来た者に見えたらしい。
「……なあ、お前さんのそのピアス……。きれいだな」
するりと自分の右耳にあるピアスをイゾウは撫で上げた。
笑みを浮かべる彼だが、目が笑ってない。どこかおかしい。とその言葉に少し違和感を覚えた。
そしてこのピアスは兄のものである。
兄にはピアスと銃、自分にはピアスとナイフが、死ぬ直前の母から託された
あ、ピアス、兄貴に返さないと。
シルバーのしずくのようなピアス同士がぶつかる甲高い金属音がなった。
『あげない』
そう言うと、ふっと吹き出してお腹を抱えたイゾウは再びカラカラと笑い出す。
頭に？を浮かべていると部屋の外からドタバタと足音が近づいてきた。
「お！ここにいたのかA、風呂今なら開いてるけど。入るか？」
『兄貴。ああ、入る……そうだ、兄貴のピアス返す。もう一つも持ってるんだろ』
兄のピアスを自分の耳から外して、手に握らせた
「あ！これやっぱり俺のか‼……ありがとうな、今まで持っててくれて」
くしゃりと頭を撫でた兄の手が、とても懐かしく感じ、自然と口元が緩んだ。
それに気づいたのか、兄もニシシと笑う。
キラリと兄の耳元が光り、目をあげると、兄の左耳にシルバーの小さなピアスが入っていた。
しずく形のピアスに似た色のあの丸いピアスだ……代わりに入れていたんだろうか。
『兄貴、そのピアス』
「っああこれか、エース隊長にもらったもんでな。似てるだろ？これと」
『色が、な』
「あーお取込み中で悪いが、風呂早く行ったほうがいいんじゃないのかい」
ああ、忘れてた。
兄の前だと、何もかも忘れてしまいそうだ。
このままでいたくて。
イゾウに言われ、すぐにバスタオルを出してもらい
覚えたてのルートでお風呂場に駆けた。
「なあシド、そのピアス……アマネス族のだろう？」
Aを見送ったイゾウが部屋の戸に背を預けて言う。
その隣で先をぼんやりとみていたシドの顔から、スッと笑顔が消えた。
「……なんだ、イゾウ隊長知ってるのか。
ご名答、アマネス族の王＿＿俺の父の物さ」
「12年前……そういうこと」
彼女はこの事をまだ知らない＿＿
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錦戸。(プロフ) - 蜜柑さん» 有難う御座います。白ひげ海賊団いいですよね^^ (2018年4月10日 17時) (
レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 錦戸。さん» 白ひげ海賊団大好きなので続き楽しみにしています (2018年4月9日 3時) (レス) id: 77722fac74 (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - 黒猫の涙さん» 有難う御座います、そう言って戴けて嬉しいです。更新頑張りますｂｂ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫の涙 - 面白い！！続き読みたいです！楽しみにしてます。更新頑張って下さいo(*⌒―⌒*)o (2018年4月3日 23時) (レス) id: 857950a1df (このIDを非表示/違反報告)
錦戸。(プロフ) - わお、60位……ちょっともう怖くなってきてます。有難う御座います。 (2018年4月3日 22時) (レス) id: 203568ffd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦戸。 | 作成日時：2018年3月31日 19時
