江戸川乱歩 ページ36
「……世話になったな」
箕浦は4人にそう云った
「それに……何だ 実力 疑って悪かった 難事件があったらまた頼む」
「僕の能力が必要になったらいつでもご用命を 次からは割引価格で良いよ」
箕浦はAの方を見た
「今回は実弾じゃないから見逃すが 次は無いからな」
「ごめんなさい…」
「でも お陰で罪を重ねさせずに済んだ ありがとう」
「(能力か……)」
「凄かったですね乱歩さん！」
「真逆全部中てちゃうなんて 『超推理』本当に凄いです」
「本当に…」
「半分…… くらいは判ったかな」
太宰は敦とAにそう云った
「判った って……何がです？」
「だから 先刻のだよ 乱歩さんがどうやって推理したか」
「え？だってそれは能力を使って……」
「そうですよね」
「君たちはまだ知らなかったか あのね 実はね」
ー乱歩さんは能力者じゃないのだよー
「「へっ！？」」
「乱歩さんは能力者揃いの探偵社では珍しい 何の能力も所持しない一般人なんだ」
「そうだったのですね…」
「あとああ見えて26才だよ」
「えっ」
「本人は能力を使ってる心算みたいだけど」
「でも……どうやって事件の場所や時間を中てたんです！？」
「彼 云ってたよね 『偽装のためだけに遺骸に二発も撃つなんて』って ね？Aちゃん」
「…三発撃たれてる人を見たら誰でも"三発同時に撃たれた"って思います バンバンバンで死亡」
「あ……」
「つまり彼は一発目で被害者が死んだことを知っていたのだよ 解剖がまだなのにそれを知ってるのは」
「「……犯人だけ」」
「その通り」
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作者名：aurora | 作成日時：2019年3月10日 22時
