検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:64,819 hit

羅生門 ページ24

「死んで終えー!」

樋口の首にかけた手に力が入る

「くっ…あ」

ゴホ ゴホ 何処からか咳が聞こえた

谷崎が倒れた 背中には黒い何かが刺さっていた

背後から出てきたのは芥川龍之介だった

「死を懼れよ 殺しを懼れよ 死を望む者 等しく死に 望まるるが故にーゴホッ」

谷崎の背中に刺さっていたモノが芥川の外套に戻る

敦とAの脳には国木田の言葉が浮かんでいた

"こいつには遭うな 遭ったら逃げろ"

"俺でもー 奴と戦うのは御免だ"

「なー」

「お初にお目にかかる 僕は芥川」

「芥川…」

「そこな小娘と同じく 卑きポートマフィアの狗ー」

芥川は咳き込みながら話した

「芥川先輩 ご自愛をー此処は私ひとりでも」

樋口が芥川にそう云うと芥川は樋口の頬を打った

「人虎は生け捕りとの命の筈 片端から撃ち殺してどうする 役立たずめ」

「ー済みません」

「人虎……?生け捕り……?」

「貴方たちは一体」

「元より僕らの目的は」

ー貴様一人なのだ 人虎ー

「そこに転がるお仲間 そしてそこに居る小娘はー
いわば貴様の巻添え」

「僕のせいで皆がー?」

「然り それが貴様の業だ人虎 貴様は」

ー生きているだけで周囲の人間を損なうのだー

「自分でも薄々気がついているのだろう?」

「『羅生門』」

芥川が云うと芥川の外套から黒いモノが現れた

「「ー!」」

羅生門が来ると敦もAの地面が削られていた

「僕の『羅生門』は悪食 凡ゆるモノを喰らう 抵抗するなら次は」

芥川がAを見た

「次はそこの娘 そして貴様の脚だ」

「な 何故?どうして僕がー」.

僕のせいー?僕が生きてるだけで皆不幸になるのかー?

「……く ん…… や……ん……」

谷崎が途切れ途切れに声をかけた

「敦 くん…… Aちゃ ん… 逃げ ろ……」

ナオミを見ると辛うじて息をしていた

皆 まだ息がある

"貴様らも今日から探偵社が一隅 社の看板を 汚す真似はするな"

敦はなにかを決意したかのように芥川に向かっていった

「敦君!!」

「玉砕かー詰まらぬ」

芥川の羅生門が敦に向かっていった が敦は避け芥川の背後に回り 樋口が落とした銃を拾い芥川に発砲した

だが芥川に弾は中らなかった

「そ んな……何故…」

「どう云うこと…?」

「今の動きは中々良かった しかし所詮は愚者の蛮勇」

ー云っただろうー

聖女の救済→←細雪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
50人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aurora | 作成日時:2019年3月10日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。