死にたい少女は懺悔する 3 【ツイステ】

95 ページ18

『ごめんなさい』









──────────────









─────────









『………………』








なんだか視界がボワボワする。





ここはどこだ…。
さっきまで何してたんだっけ。







「！！！！
A！！Aが目を開けたんだゾ！」







この声は………グリム…？







「よかった！リドルも大分呼吸が安定してきているし、2人とも無事そうだ…！」





今度はトレイさん…。か？






…そっか、リドル寮長も無事なのか……
それはよかった…！！






･








･









･









ん？





リドル……？









！！！！













──ｶﾞﾊﾞｯ!!!









『そうだ！リドル寮長だ…！！




リドル寮ち───わっ…！？！』









「…………」







意識が戻り、急いでリドル寮長のもとへ向かおうと上半身を起こすと、突然目の前が真っ暗になる。





…戻ってきたばかりなのにまた違う世界に行くのかと一瞬不安を覚えた。






『んっ……！？！』






しかし、身体を包んでいる腕と背中に感じる手の感触に、今自分が誰かに抱きしめられているということを自覚する。



そして、鼻いっぱいに匂うあったかい香りに少し安心した。









真っ暗な視界だからこそ、嗅覚が研ぎ澄まされているのかな？



いつもより匂いを強く感じる。






それに、




すごく…気分はいいんだけど……


･







･








･








『ぐえぇぇぇぇ……』




「………！！」




なんか…どんどん閉まっていってる気がする。





包まれていたはず身体は締めつけに変わって、
感じていた手の感触は背中に食い込み、
あったかい香りはグッときつくなって、息をするのも苦しい……っ！！






これはもう抱きしめられているなんて生温いものじゃない。






完全なホールド…





突き放そうにも、もうその分の体力は残っておらず、ただ相手の身体を触っている変態にしかなっていない。







『……死ぬっ………ぐぇ……


から……もうちょっと………だけっ……


優しく…して…く…ださい……





エﾞースぐ…ん………』







「やだ。」








『…うえぇぇぇ……』









一瞬の安心を返してください。

96→←＿

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す