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seigaku.07 ページ7

しばらくして目が覚めるA
保健室の天井を目にする

「う…ここは」

「気がついたか水野」

「手塚君?私…」

「乾の作った特製野菜汁を飲んで倒れたんだ
あいつは趣味で色んな飲み物を作るんだが…
どれもまずい」

手塚は少し、深刻な顔をしながら言う

「どうやら夏川がベンチに置いていた
スポーツドリンクと乾の野菜汁が入っていた容器を
間違えたらしい。容器は同じ物だからな」

「そうだったんだ…それにしても」

「……」

「すごく強烈な味だったわ…
一体何を入れたらあんな倒れるくらいの味に…」

「解らないな…秘密らしい。因みに俺達も飲んだが…
乾と俺と不二以外は全滅だ。」

「作った乾君本人が倒れないのは分かるけど、
手塚君も周助君も平気なんて…さすが」

Aは感心していた
しかし口にはまだその味が残っている


「だが…俺は少し手が痙攣していた」

「えっ、大丈夫だったの?」

「ああ、なんとかな」

「作るのやめさせた方がいいんじゃない?」

「いや、これがあれば怠ける者も居なくなる
レギュラー以外にも効果大だ
そのおかげで練習が捗っている
皆、乾汁を飲みたくないからな」

「そっか、手塚君がそう言うなら…」

「……」

手塚はAの手を握る

「え…て、手塚君」

「手が痙攣しているぞ、やはり乾汁の効果は
女性にはかなりの効果のようだな」

(やばい…手塚君が私の手を優しく握って……)

Aはまた心臓がばくばくになった
それに手の痙攣も治まらない

「水野、大丈夫か…?」

「だ、大丈夫…」

今度は両手でAの両手を包み込むように
優しく握る手塚

「治まるまでこうしていよう」

「で、でも部活は…」

「大石がいる。心配はいらない」

「わかった…ありがとう」

「ん?」

手塚はAの顔をジーッと見た


「な、なに?」

「顔が赤い。熱があるのか?」

「え…な、ないよ…っ」

「だが…」

(手塚君が近いからだってば…っ)

手塚は無意識にAの至近距離に
端正な顔立ちはAをドキドキさせた

「本当にない!自分で分かるから」

「そうか、ならいいが…痙攣は治まったようだな」

「うん、ありがとう。もうだいぶいいよ」

「水を飲むといい」

手塚はAに水をあげた


「ありがとう手塚君」

水を飲むと少し乾汁の味が無くなった


「もう二度とこういう事はないようにする
本当に申し訳なかった」

手塚は部長として、Aに深く頭を下げた


「そんなに謝らなくていいわよ
麻沙美も、乾君も皆悪くないから」

Aは笑顔で許していた

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設定タグ:青学 , テニプリ , 手塚国光   
作品ジャンル:アニメ
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- 声のほうの小説も続きが見たいです… (2020年7月18日 0時) (レス) id: 8e11450e23 (このIDを非表示/違反報告)
yukinem(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!楽しみにしています! (2020年5月22日 23時) (レス) id: 306a0f46b6 (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - うたプリ大好き?さん» お返事遅くなりました!少しずつ更新していきます!ありがとうございますっ (2020年5月22日 23時) (レス) id: 4e969b708c (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - yukinemさん» お返事遅くなりました!ありがとうございます!! (2020年5月22日 23時) (レス) id: 4e969b708c (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年1月16日 2時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:touko. x他1人 | 作成日時:2019年6月7日 20時

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